車のボンネット裏に白い斑点?…オーバーヒートの症状?
(※現役時代の作業日誌からです)
こんにちは
日常点検でボンネットを開けて何気なくみてみると…
ボンネット裏に白い点々が?
写真中央(右から左に白い点々が…)
更に調べてみると…
エンジンルーム内中央右寄りパワーステアリングポンプ
(拡大)パワーステアリングポンプ側面にも白い点々…
オーバーヒートの原因…
エンジン冷却系統の1つ「ウォーターポンプ」の破損の可能性が考えられます…
車両をリフトアップして下からも確認してみましょう…
アンダーカバーを外してファンベルトとラジエーターファンを外してみると…ラジエーターファンの奥にボルト4本ついたプーリーが見えると思います
この部分がウォーターポンプです
その下の穴から赤い冷却水(クーラント)が漏れてオイルパンまで伝って来ているのがわかると思います…
ボンネット裏の白い点々の犯人は…
漏れたクーラントがラジエーターファンにより飛散しボンネットやポンプに付着し白化したものです
では早速…ウォーターポンプを取り外しましょう…漏れて下に垂れたクーラントもお湯で洗い流します
横に長いウォーターポンプを取り外した状態です…右側からエンジンからの高温のクーラントがウォーターポンプにより吸い出され左側からラジエーターに送られます
外したウォーターポンプ(下)と新品のウォーターポンプ…ボルト4本ついたプーリーの中央がシャフトで裏側にファンが付いててクーラントをラジエーターに送り返します…今回のクーラント漏れの原因はウォーターポンプシャフトの内側のシールの劣化によるものです
以前は調整式のベルトだったのでベルトの張り過ぎなどでウォーターポンプの壊れる頻度が高かったのですが…最近のベルトはテンション式のプーリー調整タイプなので以前よりは壊れにくくなっています
[rakuten:jukoin:10015393:detail] [rakuten:buhinyasan-tsubame:10000105:detail]新しいウォーターポンプに取り替えて他の部品を組み付け・クーラントを足してエンジンをかけてしばらくの間、クーラントの漏れが無いか下側から確認中(ラジエーターファンやファンベルトを取り付けると殆ど見えなくなってしまいます〜プーリーの奥にシルバーに少し光っている部分がウォーターポンプです)
15分程、アイドリングして漏れが無いのを確認してウォーターポンプ交換作業終了です
ウォーターポンプも破損によりラジエーター液が漏れてエンジンが加熱するとオーバーヒートの原因になります…
何気無い日常点検の時でも目視のみならず少しでも…
いつもと違う…匂い・付着物・振動・異音・メーターの動きに
敏感になり点検する事が予防修理の原則です
プロの修理屋さんはこんな感じで「五感」を使い常日頃から修理に当たっています
一般の方もこのような事を頭に入れて日常点検されると点検の意義と重要性がわかってくると思います
そして車を大事に労わる気持も強くなると思います…
では次回、またお会いしましょう…