今回はYahoo!知恵袋に質問があったプリウスの「ハイブリットシステム警告灯点灯」について原因や修理内容修理金額等を詳しく解説してみたいと思います
「プリウスのHVシステム異常警告灯点灯!詳しく解説」Yahoo!知恵袋の質問に回答しました!
質問〜「プリウスのハイブリッドシステム警告ランプ点灯!」
質問者様〜nan********さん
質問内容
8年前に購入したプリウスに乗っています
「ハイブリッドシステムチェック」と警告ランプがついて
ディーラーに見てもらったらメインバッテリーがダメになっていると言われました
見積もりでは164,560円でした
走行距離194,879キロです
200,000キロほど走行しているので別な車に乗り換えるか
修理してこのまま乗り続けるかどちらがいいでしょうか?
それとこの見積もりは妥当な金額なんでしょうか
と言うような質問内容でした
これに対して私の回答をYahoo!知恵袋に投稿しました
質問に対する〜回答
質問に対する回答と故障原因
こんにちはディラーだから間違いないと思いますが…
20系ですか?(※30・40・50系も基本構造は同じなので以下の話は役に立つと思います)
万が一の為に私が経験したことをお話します…
営業車プリウス20系…7年・25万キロでHV警告灯点灯…
コンピューター診断機接続…
故障コード–P0A84…確認
(それ以外にもHV関連故障コード確認)…
故障コード-P0A84は⁈
メインバッテリーブロアーモーター系異常!です
メインバッテリーが冷却されずに
メインバッテリー温度上昇・
充電強制遮断にて警告灯点灯…
※プリウスの場合はリヤシート右側のエアダクトから空気を吸入してトランクルーム右側の内張りの中にあるメインバッテリーブロアモーターによりエアダクトを介してメインバッテリーに空気が送られメインバッテリーが冷却されます
ここが壊れるとメインバッテリーに冷却用空気が供給されずハイブリット警告灯が点灯します
修理内容と修理金額
メインバッテリーブロアーモーター交換⇨
エアダクト内清掃にてしばらく様子見⇨
以後…異常なく10年・40万キロまで走行して代替え…
部品代は15000円程かと…
工賃は自社にて修理したので0円です…
頼めば1〜2万円位かと…
プリウス20系は30・40系と違い結構メインバッテリーは長持ちします…
私のホームページではありませんが…
同じ様な経験をされている方がいます…
以下の場合はメインバッテリー冷却用ブロアーモーターのプラス電源の配線の断線でしたがブロアーモーター本体の以上も同じ症状となります
下記のURLです…
https://kyoei-japan.net/2018/05/18/nhw20-プリウス%E3%80%80走行距離30万キロ%E3%80%80修理レポート/
参考にされて下さい…
ここからは深掘り解説
回答では故障コードP0A84が出ている場合メインバッテリー用のブロアーモーターを交換される事を勧めますと言及しましたが…
メインバッテリーも一緒に悪くなっている場合もあります…
コンピューター診断機にてメインバッテリーの各セル毎の電圧を図り1セルでも規定電圧を下回っている場合は交換の対象になります
但し…修理代金が高額になる事を考えるとまずは作業手順としてお客様にあまり負担がかからない様に…
最も警告灯が付く可能性が高く壊れやすいブロアーモーターを交換しダクト内を清掃して警告灯を一度リセットして様子を見る…
という作業手順がよろしいかと思います…
私であればそうします…
上記の作業を終えても直ぐに再度…警告灯が点灯する様でしたらメインバッテリーの交換は必須になるという事です…
今回の様にハイブリッドシステムの警告灯がついたから直ちにメインバッテリー交換という様に判定せずに…
警告灯点灯の修理の作業手順
コンピューター診断機をクルマに接続して確認する事はもちろんですが、コンピューター診断機がない場合や各系統や部品を個別に確認する場合は以下のような作業手順で作業を進められて下さい
- メインバッテリー冷却用の空気取り入れ口が布や異物により塞がってないか?
- エアダクト配管内が埃や異物で塞がってないか?
- エアダクトは変形・潰れはないか?
- メインバッテリーブロアーモーターは正常に作動しているか?
- ブロアーモーターに電源は来ているか?
- ブロアーモーターの配線は断線していないか?
- ブロアーモーターのファンが埃により目詰まりしていないか?
などを最初に確認されて上記に異常がなく…メインバッテリーの電圧が1セルでも極端に下がっている場合にはメインバッテリー交換の作業に入る…
以上の様な作業手順を踏まえて整備することによりお客様の理解を得て適正に修理代金の見積もりを提示することができるのではないでしょうか
確かに…同時に全て修理することにより作業工賃は少なからずやすくはなると思いますが…
メインバッテリーが高額になるので作業手順に沿って個別修理も選択枠に入れなければならないと考えます…
また個別修理にした場合でも同じ修理工場で作業された場合は工賃分に関しては値引き対象としてみる場合もあります…
私がディラーのフロントマン時代にはその辺は臨機応変に対応していました
まとめ…
今回の質問では故障診断の結果がメインバッテリー不良とだけの資料しかなく…できれば故障コードとしてこの様な故障コードがでていて故障箇所はここです…
という様なら診断書があればもう少し回答を絞って的確に判定できて質問者様の疑問も晴れたのではないかと思います…
通常ならコンピューター診断機を接続して診断した場合は診断結果は上記したように明快にプリントアウトして修理依頼者(お客様・質問者様)にお渡しするものなのですが…
モヤモヤが残ります…
回答にも記載しましたが…以前プリウス20系の営業車を3台運用していましたが…3台ともメインバッテリー用ブロアーモーターを交換しました…
メインバッテリー冷却系を分解するとわかるのですがモーターのフィンに埃が分厚くたまり更にモーターも永年の使用で弱々しく周り全く送風されていませんでした…
その上ダクト内も埃で覆われメインバッテリーが高温になるのもわかります…
私の経験では上記の作業を終えてハイブリッドシステム警告灯をコンピューター診断機で消却してしばらく様子を見ることにしました
それ以降は今まで20%程しか充電されなかったメインバッテリーの充電も80%以上されて代替えまで快適に使用することができました…
私の回答は以上です…
最後までお読みいただきありがとうございました
では次回またお会いしましょう…