最新!リコール情報と解説『スズキ ハスラーとワゴン R と一部車種』に関するリコールの件について
スズキ株式会社(スズキ自動車)から、令和3年4月1日国土交通大臣に対して、下記のとおりリコールの届出があったとのことです
リコール届出の対象車両はスズキ自動車とマツダ自動車の合わせて4車種でスズキハスラー、ワゴンRとOEM車であるマツダフレア、フレアクロスオーバーの合わせて98587台にエンジンに関する不具合があるとのことで、当該車両を所有されているユーザの方は早めにリコール対策を行うようホームページなどで案内されています
またユーザには直接、ダイレクトメールまたは電話等で通知すると同時に自動車特定整備事業者等の日整連発行の機関誌にも掲載するとのことです、これにより一般の整備工場でも周知徹底されることでしょう
リコール開始日は令和3年 4月 2日から始まっているとの事
ここからは今回のリコール内容と対策についてもう少し詳しく解説します
どうぞよろしくお願いいたします
リコール届出内容
スズキ自動車の発表によるとリコール対象車の車名と製造年月日、車両型式・フレームナンバー(それぞれ車検証で確認できます)、販売台数は以下の通りです
◉スズキ ハスラー[5AA-MR92S]
- 製造年月日
- 令和元年12月24日~令和2年11月3日
- 車体番号
- MR92S-100094~MR92S-152895
- リコール対象車両の台数
- 48,127台
◉スズキ ワゴンR[5AA-MH95S]
- 製造年月日
- 令和2年1月6日~令和2年11月3日
- 車体番号
- MH95S-100049~MH95S-145880
- リコール対象車両の台数
- 41,756台
またOEMで販売されているマツダ自動車の[フレア、フレア・クロスオーバー]のリコール対象車の詳細は以下の通りとなります
◉マツダ フレア[5AA-MJ95S]
- 製造年月日
- 令和2年1月6日~令和2年10月30日
- 車体番号
- MJ95S-100002~MJ95S-105047
- リコール対象車両の台数
- 5,046台
◉マツダ フレアクロスオーバー[5AA-MS92S]
- 製造年月日
- 令和2年2月19日~令和2年10月30日
- 車体番号
- MS92S-100786~MS92S-104443
- リコール対象車両の台数
- 3,658台
スズキ自動車によるとハスラーやワゴン R 、その他の一部の車種において車両が停止状態でエンジンが回転しているアイドリング(注1)時にガソリンを燃焼させるための吸入空気量を制御するプログラムが不適切なため信号待ちの際に「D」レンジで停車中に吸入空気量が不足する場合があるとのことです
このことから吸入空気量とガソリンとの混合比(注2)が適正な状態にならずエンジンのアイドリング回転が低下してエンストを起こす可能性があるとのことです
リコール対策
改善対策として全対象車両のエンジンコントロールの制御プログラムを新しく対策したプログラムに書き換える作業を行うとのことです
※注1~アイドリングとは
機関(エンジン)のアイドリングとは、無負荷状態で最低限度の回転数で稼動し続けている状態をいう。発生したエネルギーはエンジン内部の摩擦に拮抗しつつ、また潤滑・冷却のための循環ポンプ駆動などのために消費される。一般に動力機関が組み込まれた機器が、その主目的のために動力が使用されていない状況をアイドリング、アイドル状態と呼ぶ
※注2~混合比とは
吸入空気量とガソリンの重量比で、ガソリンを燃焼させるための比率です、理論混合比はガソリン1に対して、吸入空気量14.5〜14.8とされています
現在では燃費向上技術が進歩してエンジンやシリンダー燃焼室内も改良され一部の燃料直噴システムのエンジンでは燃料混合比がガソリン1に対して吸入空気量が40~50と言うエンジンもあります
ただし希薄燃料になるとエンジンの安定燃焼の制御が難しくコンピューターの設定により大きく変化します
リコールの解説と対策
オートマ車やCVT車は信号などで停止してDレンジで停車している場合などはエンジンに少なからず負荷がかかります
エンジンに負荷がかかるということはエンストしやすくなっているということです
そのような状態で更にコンピューターの設定により燃料の混合比が不適切で適正燃焼が行われなければエンジンは止まりやすくなるということです
アイドリングストップが取り付けられているのかもしれませんが…信号待ちの度にわざわざ D レンジから N レンジに切り替える人も少ないように思います
今回のリコール対策ではD レンジに入れた時のアイドリング状態でもエンストしないように車内のコンピューターに接続して混合比を適正な数値に書き換える作業を行うということでしょう
作業時間はコンピューター診断機を車内のOBD2に接続するだけで作業を行うのであれば正味30分もあれば完了すると思われます
リコール内容としては軽度なものですが、交差点などではエンストから思いもよらない事故に繋がる可能性もあるので該当車両のユーザーの方は早めにディーラーなどに連絡を取りリコール対応をされるようにしてください
最後に今回のリコールに関する連絡先のリンクを下記に貼っておきます