完全解説!「車のエアコンの風がぬるい/効きが悪い!8ケ所の不具合」点検と対処方法
この記事は車に詳しくない一般の方でも日常点検の1つとしてエアコンの点検や簡単な修理ができるようにとのことで執筆しました
一般の方でも点検修理できる箇所についてはできるだけわかりやすく車種別の作業内容などを紹介している資料を閲覧できるようにしています
また難しい部品名やそれぞれの働きを高校生でもわかるレベルで解説しました
暑い時期に車のエアコンの風がぬるい/効きが悪い場合の故障探求にお役立てください
また作業される場合は周りの安全を確認し無理をなさらず安全作業につとめてください
まえがき
暑い時期に車内に冷たい風を吹き出して
車内環境を快適にしてくれるカーエアコン
ドライブやクルマでの旅行も楽しく過ごすことができます
しかしカーエアコンが故障してぬるい風しか出てこない?
暑い時期に効きが悪い/ぬるい風しか出て来ない車内では
脱水症状を起こし熱中症になる可能性もあります
特に渋滞などが重なったときには注意が必要です
車の冷房があまり効かないまたは全く効かない
エアコンの吹き出し口からはぬるい風しか出てこない
いったい原因は何なんだろう?
そのような経験をされた方もいるのではないでしょうか
エアコンの故障と言うと素人の方には難しく
とても手に負えないと考えている方が多いと思いますが
一般的にエアコンが不具合を起こして
壊れる箇所というのはある程度決まっています
そして素人の方でも比較的簡単に点検できて
直せる箇所が何箇所もあります
車のエアコンに不具合が発生したときにぜひお役立ていただき
トラブルシューティングの参考にされて暑い時期を快適に乗り切りましょう
では不具合箇所が発生しやすい「8箇所」の良否判定や点検修理方法について解説していきます
どうぞよろしくお願いしますm(_ _)m
エアコンの風がぬるい/効きが悪い時に多い故障箇所「8ケ所」
エアコンの風がぬるい/効きが悪くなる原因を結論から申し上げます
主に以下の8箇所が不具合を起こしてる場合が非常に多いです
もっとも多い故障箇所・故障部品を故障頻度の多い順に1〜8番まで箇条書きにしました
- 1〜ヒューズ/リレー
- 2〜エアコンフィルター
- 3〜ブロアファンモーター
- 4〜寒暖切り替えサーボモーター
- 5〜エアコンコンプレッサー
- 6〜コンデンサー
- 7〜コンデンサーファン
- 8〜エアコンガスの不足や入れすぎ
以上が風がぬるい場合の最も多い不具合原因です
*聞いたことも無いような名前だと思いますが後でひとつひとつ説明します
*エアコンの修理や点検でガスを補充したり交換したあとに不具合が発生した場合は1番初めに「エアコンガスの入れすぎや不足」を再確認してください
それ以外にもたくさんの不具合原因がありますが
今回は暑い時期に「車のエアコンの風がぬるい」原因として特に多いこの8箇所について解説
していきます
また知識が乏しく工具や機械が揃っていない一般の方が点検修理される場合に人間の五感「視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚」を活用して作業に当たることが大事です
例えば寒暖切替用サーボモーターが動作しない時など作動音を敏感に聞き取ることやサーボモーターの取り付けられている周辺部を軽く手で叩いて作動状態を確認したりすることも有効な点検方法です
またモーター等が焼き付いている場合などは異臭を発することもあるので匂いにも敏感になることが必要です
そのようなことも頭に入れておきながら車に詳しくない方でも点検できる上記の8ケ所の特に壊れやすい箇所から順を追って見ていきましょう!
そして一般の方でも直せる場合は修理方法も解説していきます
また末尾に業者に依頼する場合のおおよその修理金額も記載しましたので参考にされてください
1〜ヒューズ・リレーの不具合と確認方法
車の修理の手順としてエアコンの修理以外でもまず初めに基本点検として確認する箇所がヒューズボックス内に取り付けられているヒューズやリレーになります
例えばエアコンのコンプレッサーのヒューズが切れるとエアコンコンプレッサーのマグネットに電源が供給されずコンプレッサーが回らず冷たいエアコンガスが循環しないために吹き出し口からぬるい風が出てきます
またコンデンサー電動ファンのヒューズがキレると電動ファンが回転できなくなりコンデンサ内のエアコンガスを冷やすことができなくなり吹出口からぬるい風が出てきます
ヒューズやリレーはその他にエアコン系統の部品を守るために取り付けられています
エアコンに不具合が発生した場合は1番最初に点検しましょう
ヒューズ・リレーの取り付け場所を知る
ヒューズやリレーが取り付けられている場所は車に常備されている各メーカーの「車の取扱説明書」に記載されているので是非!いちど確認されて見てください
*車の取り扱い説明書は電気製品などと同じように所有されている方が最低限の使い方と点検・修理ができるようにとのことで車に常備されています
*車の点検や修理は専門家でなければできないということではありません
*車を運転する前には日常点検も義務ずけられています
*最低限の点検修理ができるように是非!いちど車の取扱説明書をご覧になってみてください
国産各メーカーの車種別取扱説明書
以下に国産自動車メーカー9社の車種別の取扱説明書のリンク先を載せておきます
*各メーカーのエンブレムをクリックすると車種別取り扱い説明書のページが開きます
*車検証を準備して確認してみてください
車種別取扱説明書をダウンロードしたら項目からヒューズ関連を見つけてヒューズボックスの取り付け場所を確認してください
取扱説明書のダウンロードの手順「スズキエブリィ」の場合
私が所有しているスズキエブリィで取り扱い説明書を検索してみると・・・
上記した国産自動車メーカーのエンブレムの中から「スズキ自動車」のエンブレムを選びクリックします
すると「オンラインオーナーズマニアル」のページに飛びます
[オンラインオーナーズマニュアル]のページで「スズキエブリイ」を選んで写真をクリックします
ページ真ん中下あたり[国内軽商用車]の中央左側です
利用規約のページになるので規約を読んでページ一番下の左側[同意する]をクリックします
エブリイの取扱説明書のページにリンクしますので車検証を見ながら初年度登録を確認します
私が所有しているエブリィは初年度登録が2018年3月なので適用年月の2017年5月以降に当てはまるので閲覧中央の「リンク」ボタンをクリックします
これで取扱説明書のページにリンクしました
取扱説明書がダウンロードされますので目次のページを探します
目次のページからヒューズ関係のページを探します
エブリイの場合は第7章23ページに[ヒューズ切れ]関係の目次があります
ヒューズ関係のページは第7章23ページから第7章28ページまであります
第7章23ページには[エンジンルーム内のヒューズ]の見出しでエンジンルーム内のリレーボックスの場所がページ下段右側に記載されています
第7章24ページにはエンジンルーム内のリレーボックスの中のヒューズの接続先名称が書かれています
ご覧のようにエアコンに関係するリレーは
- 1番のラジエーターファン
- 15番のエアコンコンプレッサー
の二つがあります
1番や15番のヒューズが切れていたり接続している配線に不具合があったりするとぬるい風しか出てこないのでまずはじめにエアコン関連のヒューズの点検をしましょう
エアコン関連の故障の場合これ以外のヒューズが切れても不具合が発生する場合があるので基本的にすべてのヒューズを点検するようにしましょう
ヒューズが入っているリレーボックスはエブリイの場合
- エンジンルーム以外に
- ボンネット内右側(車は運転席に座って前方を向いた状態で左右を呼びます)と
- 助手席ダッシュボードを取り外した右側にあり
全部で3か所にヒューズの入ったリレーボックスがあります
バッテリが取り付けられているバッテリーボックスのなかのプラスターミナルの近くにもメインヒューズが取り付けられています
エアコンに不具合があってヒューズが関係している場合は基本的にエブリイの場合は1番か15番のヒューズを点検すると良いでしょう
第7章27ページの中央右側にヒューズが断線している場合の図解が記載されています
(1)のヒューズは正常な状態で(2)のヒューズは頂上曲線部が断線しています
ヒューズの基本的な良否判定はこのようにして目視で確認します
また配線テスターなどを使うと簡単にヒューズの点検ができます
配線テスターは1000円前後で買える安価なものでも点検ができます
楽天や Amazon でも販売していますので電装関係の取り付けや修理をされる方はひとつ準備しておいても良いでしょう
第7章27ページにはオートステップのヒューズに関しての記載が載っています
ワゴン車のオートステップ付き車に乗られている方で不具合が発生した場合はこちらのヒューズを点検されると良いでしょう
- エアコンの風がぬるい
- エアコンが冷えない
- エアコンの風が出ない
などエアコン関係で不具合が発生した場合は基本点検としてまずはじめにヒューズやリレー関係を確認しましょう
2〜エアコンフィルターの不具合と交換手順
エアコンフィルターは一般的に吹き出し口に風を送るブロアファンと冷却されたガスが細い配管内を通っているエバポレーターの間に取り付けられています
冷たいエアコンガスが循環しているエバポレーターにホコリやゴミ・湿気などが付着してエアコンの冷却性能が悪化するのを防いだり湿気により細菌が発生し悪臭などが出るのを防ぐ働きをしています
見た目の割に値段の高いのはこの防カビ性能による材質や複雑な製造工程からなのでしょう
このエアコンフィルターがホコリやゴミなどで詰まってる場合や湿気などで材質が劣化した場合など送風が十分に行われなかったり防カビ性能が低下する場合があります
このような場合に送風が弱くエアコンの風がぬるく感じる場合があります
エアコンフィルターは4年4万キロを超えるとこのようにゴミやホコリなどにより目詰まりを起こしたり湿気などにより劣化しエバポレーターなどに悪影響を与えます
遅くとも2年2万キロごとに交換されることを勧めます
*汚れやすい地域〜1年または10,000km
(ほこりやゴミ・火山灰などの多い地域、寒冷地、大都市部など)
そのことにより適正な風量も維持されエバポレーターも綺麗に保たれ悪臭を放つこともなく長く快適に車を使用できるでしょう
エアコンフィルターは一般的に助手席側のダッシュボックス内やダッシュボックス下に取り付けられています
エアコンフィルターの取付要領書のダウンロードの手順[Suzuki every]の場合
エアコンフィルターも少しコツを覚え交換手引き書などをみると簡単に交換できます
さほど難しくないのでご自身で挑戦されてみてもよいでしょう
以下に車種別の交換要領書のリンク先を載せておきます
スズキエブリィのエアコンフィルターの取付要領書のダウンロード方法を紹介します
スズキ自動車の車種の中から左側下から2番目の「エブリイ」を選択しクリックします
型式DA17を選択し右上の「詳細を見る」をクリックします
下段中央の「取付要領書はこちら」をクリックします
取付要領書のダウンロードのページが開きます
ご利用の条件を確認しよろしければ一番下の「同意してダウンロード」をクリックします
以上で「エアコンフィルター取付要領書」のダウンロードが完了します
他の車種も同じようにダウンロードができます
スズキエブリィのエアコンフィルターの交換手順
ちなみにスズキエブリイのエアコンフィルターは以下のような手順で交換します
※右上の矢印「>>」をクリックしてプレゼンテーションモードを選択すると全画面モードに切り替わります
※全画面モードを解除する時はキーボードの「esc」ボタンをクリックすると戻ります
※スマホタブレットの方は戻るボタンで
車を安全な場所に止めてシフトレンジをパーキングレンジにしてパーキングブレーキ(フットブレーキ)をかけエンジンを止めて周りに危険がないか確認して作業を始めましょう
エアコンフィルターは比較的誰でも簡単に交換できるので上記した車種別交換方法を見ながら挑戦してみましょう
※商品にも交換手引書が同封されている場合があります
【交換作業】
①ブレーキペダルを踏む
②シフトポジションを P レンジにする
(MT 車の場合はニュートラルにする)
③パーキングブレーキ(フット/サイドブレーキ)をかける
④エアコンを内気循環に切り替える
※エアコンを内気循環に切り替えずに無理な取り付けをすると車
両部品を破損することがありますので、「エアコンの内気循環切
り替え作業」を遵守してください。
⑤キースイッチまたはスタータースイッチを OFF にする
※エアコンの内気循環切り替え、キースイッチまたはスタータースイッチの操作要領は、メーカーにより異なりますので車両取扱説明書を参照してください