
徹底解説!スズキエブリイ「DA17系の故障しやすい箇所」外観/外回り編1
仕事や日常使い/レジャーにと大活躍しているスズキエブリイ
私も日常使いにあるいは旅先での車中泊用として車内車外を問わず改造して使用しています
軽ワンボックス車で人気ナンバーワンのスズキエブリイですが他の車と同じように故障しやすい箇所があります
今回はそんなエブリイの故障しやすい箇所を解説し自分でも直せる部分は修理手順を図解でわかりやすく説明し快適に長く乗れる方法をお伝えしていきます

スズキエブリイ「DA17系の壊れやすい箇所」外観・外回り編
それでは「外観・外回り」の故障しやすい箇所から見ていきましょう
(1)アンテナの不具合
エブリイのラジオのアンテナはロッドタイプ(引き出して伸ばして使用するタイプ)のアンテナでこのタイプは非常に感度が悪いです

エブリイのみならず以前乗っていたダイハツアトレーも感度が悪く FM ラジオなどを聞く場合はロッドを半分以上引き出さないと雑音が入る状態でした
故障しやすいというよりも不具合箇所として挙げられるのですがいちいちロッドを伸ばすのが大変です
エブリイを購入される方はラジオを聴く場合感度が悪いのでアンテナを伸ばす作業が必要だということを頭に入れておいてください
また伸ばしたままで破損することも多いので使わないときは戻しておくことも忘れないようにしましょう
5年 5万 km 以上または海沿いなどで使用された車はラジオの感度が特に悪くなる場合があります
感度が悪くなったと感じた時はラジオのアンテナを交換することによってかなり改善されます
(2)(10)ワイパー関連の不具合
ワイパーの不具合として挙げられるのが
- a-ワイパーゴムの不具合
- b-ワイパーブレードの不具合
- c-ワイパーアームの不具合
- d-ワイパーリンクの不具合
- e-ワイパーモーターの不具合
などです
a-ワイパーゴムの不具合
ワイパーゴムはワイパーブレードに取り付けられておりワイパーアームで常にガラスに押さえつけられているような状態になっています

このようにワイパーゴムは年間を通して暑い日も寒い日もフロントガラスに密着しているような状態で取り付けられています
さらに雨や雪の日には反復運動でワイパーゴムは酷使されています
ワイパーゴムが切れるとワイパーブレードの金属部分が直接ガラス面にあたりガラスに傷がつく場合もあります
ワイパーゴムは1年に一度/遅くとも2年に一度は交換するようにしましょう
ワイパーゴムにはガラス面に使用することにより撥水効果をもたらし雨水を弾くタイプのものも販売されています
私も使用していますがお値段もリーズナブルで撥水効果もあり安全運転のためにも是非!おすすめしたい商品のひとつです

以下にワイパーゴムの交換方法を記載しておきます
ワイパーゴムを交換する際にお役立てください
ワイパーゴムの交換方法
フロントワイパーラバーの交換方法

①エンジンを止めてキーシリンダーからキーを抜き取ります(またはエンジン始動ボタンをオフにします)
運転席側のワイパーアームをフロントガラスから引き離して起こします

②ワイパーブレードをワイパーアームに対して90°に立てます
ワイパーブレードをロックしている爪を押しながらワイパーアームと切り離します
切り離したワイパーアームの先端に布か軍手をかぶせガラスに傷がつかないようにしてフロントガラスに倒しておきます

③ブレードラバーをワイパーブレードのストッパー(1)から外れるまで引っ張り取り外します
ブレードラバーからリテーナー(2)を取り外します
(*ブレードラバー=ワイパーゴム)

④新品のブレードラバーにリテーナー(2)を取り付けます
その後ブレードラバーをワイパーブレードに差し込みます
ブレードラバーを取り付ける時はストッパーのない方からワイパーブレードに差し込みます

⑤ブレードラバーを差し込んだ後はワイパーブレードのストッパーに押し込んでブレードラバーを確実に固定します
⑥ワイパーアームにワイパーブレードを取り外した時と逆の手順で取り付けます
ワイパーブレードがワイパーアームに確実に固定されていることを確認してください
助手席側のワイパーブレードラバーの交換も同様に行ってください
リヤワイパーラバーの交換方法

①ワイパーアームを起こします
起こした後ワイパーブレードをワイパーアームに対して90度外側に回転させてワイパーブレードをワイパーアームから外します
ワイパーアームの先端に布か軍手をかぶせておいてリヤガラスにゆっくりと倒しておきます

②ブレードラバーの先端を少し持ち上げるように引っ張りワイパーブレードのストッパー(1)から外し取り外します
取り外したブレードラバーから(注1)リテーナー(2)を取り外します
(注1)~リテーナーは平たくて細長い鉄の芯でワイパーラバーをワイパーブレードに取り付けるために使われます

③新品のブレードラバーにリテーナーを取り付けます
その後ブレードラバーをワイパーブレードに差し込みます
ブレードラバーの両端がワイパーブレードの両端のストッパーに収まるように確実に取り付けます(ワイパーラバーを少し左右に揺すっておさまりをつけます)
④ワイパーアームにワイパーブレードを取り外した時と逆の手順で取り付けます
ワイパアームに確実に固定されているか軽く揺すって確認してみてください
その後ワイパーアームを戻します
劣化したゴムや切れかかったワイパーゴムでフロントガラスやリアガラスに傷をつけたりする前に交換しましょう
*ガラスに傷がついてしまった場合車検は通らないのと同時にフロントガラスを交換すると工賃含めて10万円前後交換料がかかってしまいます

b-ワイパーブレードの不具合
ワイパーブレードにはワイパーゴムが取り付けられておりフロントウィンドウの形状に合うように何本もの小さなアームの組み合わせで作られておりワイパーゴムをフロントガラスに密着させて拭き残しが出ないようにする働きをしています

このワイパーブレードが長年の使用によりガタが発生するとワイパーゴムを正しくフロントウィンドウに押さえつけることができなくなります
このことによりガラスの拭き残しが出きたり異音が発生したりします
最悪の場合ガラスに傷をつけたりする場合もあるのでガタや異音が発生してきた場合は早めに交換するように心がけてください
一般的にワイパーブレードはワイパーゴムと一体式で販売されており交換作業もセットで行います
ワイパーブレードの交換方法はワイパーゴムの交換方法を参考にされてください

c-ワイパーアームの不具合
ワイパーアームはワイパーリンクに接続しておりワイパーリンクからの反復運動をワイパーブレードを介してワイパーゴムに伝えています

ワイパーアームはそれほど悪くなるものではないのですが長く使っているとワイパーブレードを強くフロントガラスに押さえつける役目をしているスプリングの力が弱まりワイパーの拭き取りが悪くなります
交換 目安として10年10万キロと長く乗られている場合には交換された方が良いでしょう
またその前でもワイパー関係に不具合を感じたら交換を視野に作業されるようにしてください
d-ワイパーリンクの不具合
ワイパーリンクはワイパーモーターの回転運動を反復運動に変えて左右のワイパーアームに伝えています
ワイパーリンクも長年使用しているとワイパーアームとの取り付け部分や各連結部分のガタから異音を発生したりワイパーゴムを新しいものに交換しても拭き取りが改善されない原因となる場合があります

5年5万 km 以上経った車でワイパーゴムやワイパーブレードを交換してもガラスの拭き取りが改善されない場合はワイパーリンクの交換も視野に入れて修理にあたることが必要です
e-ワイパーモーターの不具合
ワイパーモーターもそんなに簡単に壊れるものではありませんが10年10万 km 以上使用した車で
- ワイパーのヒューズが切れやすい
- ワイパーリレーが壊れる
- ワイパーの力が弱い
- ワイパーから異音がする
- ワイパーが突然動かなくなる
などの症状が現れてワイパーモーターを点検した結果異常がないとなったとしても交換を視野に修理にあたることが必要です
例えばたびたびヒューズが切れるなどの場合はワイパーモーターの抵抗が大きくなり大電流が流れることにより回路の安全を守るためにヒューズ切れが起こります
これはそのままにしておくとワイパーモーターが発熱しモーター自体から発火する可能性も出てきます
不具合症状をよく観察し交換も視野に入れ適切な処置をとりましょう
(4)(12)バックドアハンドルの不具合
バックドアハンドルはエブリィのバックドアを開けるときにドアロックを外す役目をすると同時にハンドルを引いてバックドアを開けるために取り付けられています

このエブリィのバックドアハンドルは非常に構造的に弱いです
さらにエブリィのバックドアを開ける時はとても重いです
そのために強くバックドアハンドルを引くのですがこの際取り付け状態が弱いためかドアハンドルを引いた時にハンドルが壊れるのではないかと思うくらい貧弱です
ドアハンドルが壊れると言う症状もネットなどに書き込みがあります
構造的な問題だと思われるのですがエブリィのバックドアを開閉する際は優しくゆっくりと開け閉めするよう心がけた方が良いでしょう
このような場合には壊れやすい箇所を一新してドレスアップするのも楽しいかもしれません

引き続きスズキエブリイの壊れやすい箇所の解説と交換する際のドレスアップ商品をご紹介していきます

(5)燃料給油口パネル
スズキエブリイに給油する際には給油口パネルを開けて給油口キャップを緩めて給油します

この際使用歴が長い車や海沿いで使用されている車は給油口パネルを開く時にヒンジ部が錆びて固くなっており無理に開けようとしてヒンジ部の根元から取れてしまう場合があります
雨水が侵入してサビが発生して折れるということなのですが構造自体が貧弱なためでもあります
錆止め剤などをこまめにヒンジ部に塗布して潤滑を維持しましょう
(7)ドアミラー
ドアミラーの不具合で多いのがエブリイ/ジョイン以上で標準装備となっている格納機能(開閉)ができなくなることです

この故障はエブリイに限ったことではなく多くの車種で不具合が発生しています
ドアロックと連動式のものも多く使用頻度が多い割にはモーターやギアの作りが貧弱なのではないかと考えられます
便利になるのは良いのですがこのような故障も増えてきています
エブリィはドアロック連動式ではないので闇雲に電動格納式ミラーを作動させることなく最低限の使用で利用することで故障なく長持ちさせることができるでしょう
故障した際には社外品でウインカー埋め込み一体式のドアミラーも販売されていますので同時に交換するのもグレードアップには良いかもしれません

(8)ヘッドライト/スモールランプ
ヘッドライトのレンズは樹脂製で長年使っていると細かい傷が付きその傷に汚れが入り込み黄色味がかったり白色化する場合があります
樹脂性のヘッドライトレンズを拭く際は傷がつかないような柔らかい布でふくようにすると白色化を遅らせることができるでしょう
白く濁ってしまった場合はコンパウンドが入った研磨剤などを使用せず専用のヘッドライトクリーナーを使用するようにしてください
その他ヘッドライトの不具合として1年も使用しているとヘッドライト自体が暗く感じるようになります
そのような場合には省電力で非常に明るい LED ヘッドライトバルブに交換するのも良いでしょう
LED ヘッドライトバルブに交換することでバッテリーの負担も軽減されバッテリー上がりや電圧降下によるエンジン不調なども防止できるでしょう
ヘッドライトバルブを交換する際には球切れしやすいポジション球も同時に LED 化を行うと良いでしょう
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(9)ブレーキランプ
ブレーキランプも思った以上に消費電力が多いです
また寒暖の差が激しくなると球切れも多くなります
ドレスアップも兼ねてレンズアセンブリで LED 化をするのも良いかもしれません