
関東地方も朝晩だいぶ寒くなってきました…ところで…クルマのバッテリーの点検はされていますか…
弱っているバッテリーを使用していると…冷え込みが厳しい早朝はエンジンが掛からないなどのトラブルに見舞われる事があります…
その様なことにならない様に常日頃からバッテリーの点検もしておきましょう…
今回は全く車に詳しくない…超初心者でもバッテリーの点検と良否の判定方法を作業手順に沿ってわかりやすく解説していきます…
◎バッテリー点検の作業も安全第一
バッテリーの点検をするにあたって…まず始めにする事は安全確保です…クルマの点検や整備の基本はあらゆる場面で安全確保が第一です…
クルマを車庫などの安全な場所に止めてシフトレバーをパーキングの位置にしエンジンをOFFにしてサイドブレーキをかけ…輪止めをします…
輪止めは後輪側タイヤ左右どちらでも良いのでタイヤの前後に出来たらゴム製のものを…無ければ角材などを使い傾斜地を避けて作業をする事


上記の前準備をおろそかにして怪我をされる方もいます…いま一度…頭に入れて安全第一で作業しましょう…
これでバッテリーの点検の準備ができました…
◎バッテリーはどこについてるの(・・?)
バッテリーの取り付け位置は車種により異なります…各車種のバッテリーの設置場所・点検方法はクルマの取扱い説明書にも記載されています…
紛失された方は以前記事にした下記のサイトからダウンロード出来ますのでご利用下さい…
今回は最も一般的なエンジンルーム内に取り付けされているバッテリーの点検方法について解説します…
車種は私が整備している営業車のコンフォートを参考にします…コンフォートはエンジンルーム内の左手前にバッテリーが取り付けられています…
クルマの部品位置の呼び方は運転席に座った状態で前後左右と呼びます…ボンネットを開けると右手前にあります…

バッテリーには液補充口が6つありそれぞれの補充口にキャップがされています…
この事からもわかると思いますがバッテリー内は6つに仕切られています…このことを「6セル」と言います…
そして一セル当たりの正常電圧が2Vです…これが6セルあるので1つのバッテリーで12Vを供給できるということです…
◎バッテリー点検時の注意点
バッテリーを点検するにあたって注意する点はバッテリー液を車体や服・体に付着させないことです
バッテリー液は希硫酸です…クルマの鉄板部や樹脂部などに付着させると変色したり穴が空いたりします…
写真②の様なところに補充口キャップを置くとラジエターに穴が空き冷却水漏れの原因にもなります…
また服に付着しても穴が開くので補充口キャップは外したら受け皿を用意して入れておきましょう…
手などに付着した場合は速やかに水洗いすること…
◎バッテリー点検に使用するもの
バッテリーの補充口キャップが固くて回らない場合はプライヤーなどでゆるめて外しましょう…しめる際は手の力だけで緩まない程度に締め付けて下さい…
バッテリー補充口キャップの違い
バッテリー補充口キャップには通常のタイプとバッテリー上面がフラットになる埋没式のキャップがあります…
通常補充口キャップ使用のバッテリー

埋没式補充口キャップ使用のバッテリー

補充口キャップ取外し工具
埋没式の十字キャップには専用のドライバーが市販されています…代用品としてマイナスドライバーや10円硬貨などを使用しても良いでしょう…
またキャップの材質は樹脂製なので緩める場合はしっかりと噛み合わせて樹脂部を損傷させない様に注意して下さい…
プライヤー

コインドライバー

十字ドライバー

◎バッテリー点検用の計測器
バッテリーの点検には比重計か電圧計または屈折計を使います…価格も千円以下から購入できます…
比重計
・比重計は扱いやすく正確にバッテリーの良否判定ができ価格も安いものからありもっとも使用されています…

電圧計(サーキットテスター)
・電圧計は補充口が無い密閉式のメンテナンスフリーバッテリーやハイブリッド車の補機バッテリーなどの点検をする時に使います…

屈折計
・屈折計はバッテリー比重のみならずクーラントやウォッシャー液の濃度も測ることができます…ただし取扱やメンテナンスの面で手間がかかります…

今回は比重計と電圧計を使ったバッテリーの良否判定の仕方について解説します…
◎バッテリーの良否判定の基準
比重計での良否の判定
まず比重計を使ったバッテリーの良否判定方法のやり方を説明します…6個の補充口キャップを全て外して保管用の受け皿に入れてください…
前記した様に車体や衣類などに着くと変色や穴が空いたりするためと…エンジンルーム内に落ちて紛失することもあるからです…
点検前にバッテリー液が基準値に管理されているかを確認し…足りなければ補充し多ければ抜き取る作業をします…

(拡大すると比重が読めます)
バッテリー良好判定~
- キャップを外したら比重計で1セル毎に比重をはかり全てのセルの比重が1.25以上であればバッテリーは正常です…
バッテリー要充電判定~
- 全てのセルの比重が1.25以下でエンジンのかかりがわるくセルモーターの回転も弱々しい場合はバッテリーを充電する必要があります…
- 1~2セルの比重がやや低い場合(黄色ライン内)はエンジンのかかり具合で様子をみます…充電され規定値に復帰する場合もあります…
バッテリー要交換判定~
- 1セルでも通常の比重値1.25を大きく下回っていて(比重計の赤ライン内)セルモーターの回転も弱々しい場合は要交換です…
- これはそのセル内の電極板が剥がれ落ちたり断線や劣化により電圧を供給できない状態になっている恐れがあります…
- 電極板がはがれおちている場合などは充電しても復帰することはないので速やかに交換してください…
- 保証期間のある場合は販売店かメーカーに問い合わせてみてください…
比重計を使ったバッテリーの良否判定のやり方…おわかり頂けましたか…
全てのセルの比重が1.25以上であれば◎良好…全てのセルの比重が1.25以下であれば△要充電…1箇所でも比重が1.25を大きく下回る場合は×要交換…
比重計を使ってのバッテリーの判定方法は以上の様になります…
電圧計での良否判定

電圧計を使ってのバッテリーの規定電圧は12.5V以上が良好状態とされます…それ以下だとセルモーターが回らなかったり…
ハイブリッド車などはシステムが起動しなくなります…これらのことを踏まえ…電圧計を使った点検方法を見ていきましょう…
メンテナンスフリーやハイブリッド車の補機バッテリーなど密閉式タイプはバッテリー液補充口が無いので比重計が使えません…
一部メンテナンスフリーのバッテリーにバッテリーチェック用インジケーターが取り付けられているものもありますが…
正確なバッテリー管理は期待されない方が良いです…緑色のインジケーターサインが出ていてもバッテリーが寿命で使えない場合が多々あります…
インジケーターサインが6セル分なら良いのですが…通常は1箇所(1セル分)しか付いていないので正確な判定はできていないということです…
電圧計を使ってバッテリーの良否判定をするのは上記の2つの理由からです…
ただし電圧計も各セル毎の電圧は計れないのでバッテリー全体(一個分)での電圧測定で良否判定を出すことになります…
・エンジンをOFFにして全ての電源を切りバッテリーに電圧計を接続します…
・電圧計(サーキットテスター)のレンジをDC30か60に合わせ赤をプラス側・黒をマイナス側に接続して計測します…
バッテリー良好判定
- 電圧が12.5V以上であればバッテリーは良好です…
バッテリー要充電判定
- 電圧が12.5V以下でエンジンのかかりが悪い・セルモーターの回転が弱々しい場合は要充電です…
- 密閉式のバッテリーを充電する場合はバッテリー容量の十分の一…40A(アンペア)のバッテリーであれば4Aの電流を1~2時間毎に充電して電圧を測定します…
- 上記の作業を繰り返してバッテリー電圧が12.5V以上になればバッテリーは充電で復帰したことになります…
バッテリー要交換判定
- 充電を繰り返しても電圧が上がらない場合・充電しても何日もしないうちに電圧が下がってしまう場合には要交換ということになります…注(クルマの充電機能が正常であることが前提です)
- 使用環境にもよりますが…一般車で3年以上・補機バッテリーに関しても5年以上使用されているのであれば交換を勧めます…
メンテナンスフリーバッテリーはこの様にバッテリー液は補修しなくとも良いのですが…合否判定する際は点検や充電で若干の手間がかかります…
◎バッテリーターミナル部の点検
バッテリーターミナルの腐食
⑩腐食したバッテリーターミナル

市販品のバッテリーターミナル

バッテリーの良否判定が正常でもバッテリーターミナルの状態によってはエンジンの掛かりが悪くなることもあります…点検箇所としては…
- ①ターミナルの腐食~写真⑩の様にバッテリー液などに浸食されてバッテリーケーブルのターミナルが腐食し痩せてもろくなっている場合は交換すること
- ②ターミナルのゆるみ~バッテリーケーブルのターミナルのゆるみがないか点検しサビなどがある場合はワイヤーブラシなどで磨く
- ③ターミナルの亀裂~バッテリーケーブルターミナルに亀裂はないか点検し破損している場合は交換する
バッテリー本体の点検のみならず…バッテリーケーブルターミナルの状態も点検して不具合のある場合は修理・交換すること…
◎まとめ
バッテリーの点検と良否判定についてかなり詳しく書いたつもりですが…いかがでしたか…
実際の作業は慣れると10~15分ほどで終わるのですが…バッテリーも危険物の1つです…細心の注意を払って作業される様にしてください…
ではまた次回の記事でお会いしましょう…
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