バッテリー点検時の最も大事な作業は?
そもそもバッテリーはどこについているの?
バッテリー点検時の注意点は?
バッテリー液補充口のない場合の点検は?
バッテリー点検時に使用する工具は?
貴方にもできる!【クルマのバッテリーの点検と良否判定】
関東地方も朝晩だいぶ涼しくなってきました…
ところで…クルマのバッテリーの点検はされていますか…
弱っているバッテリーを使用していると…冷え込みが厳しい早朝はエンジンが掛からないなどのトラブルに見舞われる事があります…
その様なことにならない様に常日頃からバッテリーの点検もしておきましょう…
今回は全く車に詳しくない…
超初心者でもバッテリーの点検と良否の判定方法を作業手順に沿ってわかりやすく解説していきます…
バッテリー点検の作業も安全第一
バッテリーの点検をするにあたって…まず始めにする事は安全確保です…
クルマの点検や整備の基本はあらゆる場面で安全確保が第一です…
クルマを車庫などの安全な場所に止めて
- シフトレバーをパーキングの位置にし
- エンジンをOFFにして
- サイドブレーキをかけ…
- 輪止めをします…
輪止めは後輪側タイヤ左右どちらでも良いのでタイヤの前後に出来たらゴム製のものを…
無ければ角材などを使い傾斜地を避けて作業をする事
上記の前準備をおろそかにして怪我をされる方もいます…
いま一度…頭に入れて安全第一で作業しましょう…
これでバッテリーの点検の準備ができました…
バッテリーはどこについてるの?
バッテリーの取り付け位置は車種により異なります…
各車種のバッテリーの設置場所・点検方法はクルマの取扱い説明書にも記載されています…
紛失された方は以前記事にした下記のサイトからダウンロード出来ますのでご利用下さい…
今回は最も一般的なエンジンルーム内に取り付けされているバッテリーの点検方法について解説します…
車種は私が整備している営業車のコンフォートを参考にします…
コンフォートはエンジンルーム内の左手前にバッテリーが取り付けられています…
クルマの部品位置の呼び方は運転席に座った状態で前後左右と呼びます…
ボンネットを開けると右手前にあります…
バッテリーには液補充口が6つありそれぞれの補充口にキャップがされています…
この事からもわかると思いますがバッテリー内は6つに仕切られています…
このことを「6セル」と言います…
そして一セル当たりの正常電圧が2Vです…
これが6セルあるので1つのバッテリーで12Vを供給できるということです…
バッテリー点検時の注意点
バッテリーを点検するにあたって注意する点はバッテリー液を車体や服・体に付着させないことです
バッテリー液は希硫酸です…
クルマの鉄板部や樹脂部などに付着させると変色したり穴が空いたりします…
写真②の様なところに補充口キャップを置くとラジエターに穴が空き冷却水漏れの原因にもなります…
手などに付着した場合は速やかに水洗いすること…
また服に付着しても穴が開くので補充口キャップは外したら受け皿を用意して入れておきましょう
部品受け皿はマグネット付きのものをお勧めします
車の金属部分に接着できる上にある程度の重さもあり安定して部品やキャップを置くことができます
バッテリー補充口キャップの違い
バッテリー補充口キャップには通常のタイプとバッテリー上面がフラットになる埋没式のキャップがあります…
通常補充口キャップ使用のバッテリー
埋没式補充口キャップ使用のバッテリー「スズキエブリイ DA 17v系用」
バッテリー補充口キャップがバッテリー本体に埋め込まれて上面がフラットになっている状態のバッテリーです
補充液口のない密閉式のバッテリー
車内に設置するためにバッテリー液がバッテリーキャップから蒸発しないように作られているハイブリッド車などに多く使われているバッテリーです
補充液を入れるキャップが付いていないバッテリーの場合は電圧計を使用してバッテリーの良否判定を行います
バッテリー点検に使用するもの
バッテリーの補充口キャップが固くて回らない場合はプライヤーなどでゆるめて外しましょう…
しめる際は手の力だけで緩まない程度に締め付けて下さい…
補充口キャップ取外し工具
補充口キャップが固くしまっている場合はプライヤー などで軽くキャップをつまみ取り外します
プライヤー
埋没式の十字キャップには専用のドライバーが市販されています…
代用品として10円硬貨などを使用しても良いでしょう…
またキャップの材質は樹脂製なので緩める場合はしっかりと噛み合わせて樹脂部を損傷させない様に注意して下さい…
コインドライバー
バッテリー点検用の計測器
バッテリーの点検には比重計か電圧計または屈折計を使います…
価格も千円以下から購入できます…
比重計
比重計は扱いやすく正確にバッテリーの良否判定ができ価格も安いものからありもっとも使用されています…
電圧計(サーキットテスター)
・電圧計は補充口が無い密閉式のメンテナンスフリーバッテリーやハイブリッド車の補機バッテリーなどの点検をする時に使います…
電圧計(シガーソケット差込タイプ)
シガーソケットに差し込むだけの簡易タイプです
シガーソケットに電源が来ているアクセサリーの状態で点検します
エンジンを始動してオルタネーターの発電状態も確認することができます
屈折計
・屈折計はバッテリー比重のみならずクーラントやウォッシャー液の濃度も測ることができます…
ただし取扱やメンテナンスの面で手間がかかります…
今回は比重計と電圧計を使ったバッテリーの良否判定の仕方について次のページで解説します…