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プリウスの故障「晴れやすい箇所」修理事例集

*画像出典〜[<カリバー>]
プリウスってどこが壊れやすいんですか?
警告灯が点灯した場合の故障箇所は?
日常点検で気をつけなければいけないところは?
プリウスの故障でリコール対象箇所は?

プリウス(20系)を数台営業車(タクシー)として8年・40万キロほど使用しました

現在は休車扱いで社用車として使用しています

乗用車と違って営業車として使用する場合は年数や特にキロ数においてはかなりの距離数を走ります…

そのような条件下で使用される営業車がどこがどのように壊れるのか

色々な不具合や故障・修理について経験した事を紹介します…

現在はジャパンタクシーに営業車が切り変わってきていますがハイブリットシステム・エンジン構造などは基本的に同じです

今回の故障探求や修理箇所の実例を紹介することによりプリウスやハイブリット車に乗られている方が不具合の解決のための参考になれば幸いです…

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プリウスの故障「晴れやすい箇所」修理事例集

◎基本点検整備

まず始めに故障などが起こらない様に日常的に点検整備するこが大事です

特に営業車は基本点検整備として…

  • ・出庫前点検(日常点検)
  • ・1ヶ月点検
  • ・3ヶ月点検
  • ・12ヶ月点検
  • ・24ヶ月点検
  • ・48ヶ月点検

上記の点検を定期的に行い修理・調整や部品・油脂交換作業を定期的に行います

それらを全て行った上でも色々な不具合が日常的に発生します

基本点検作業の内容については下記のURLで詳しく記事にしていますのでそちらを参考にされてください

【クルマの点検について】徹底解説!図解入り資料掲載

営業車の修理にはその他に営業中にバルブ(球)切れなどを直す「クイック整備」

シリンダーヘッド交換などの「一般整備」などがあります

今回はこの中で一般整備についてプリウスなどのハイブリット特有の故障修理事例も含めて解説していきます

どんな故障でどんな修理内容なのか時系列で見ていきましょう

*1年間で多い年は6万キロ以上営業走行します

*使用年数が10年を超えると年間の走行キロ数が4万キロ程度と少なくなります

*経年数の参考にされてください

◎4万キロ走行~フロント左右タイヤが片減りする…

「タイヤ片減り修理」

4万キロほど走行した時点で事故を起こしフロント右側を板金…その後左右フロントタイヤがそれぞれ外側が片減りを起こすようになりました…

走行性や操作性・乗り心地などには問題ないのですが…タイヤの交換サイクルが早まり経費増大になるので修理が必要です…

当然…板金修理時にアライメント調整・フレーム修正も作業するのですが…正規の規定値に調整しても直らず…

最終的には1ヶ月点検ごとに現車のタイヤ状況を見ながら手作業でラックエンドを左右調整して現物あわせで正常な状態に復帰…

タイヤの片減りについては下記のURLで詳しく解説しています…参考にされてください…

【アライメントについて質問です…】

◎4万キロ走行~ワイパー拭き取り不具合

「ワイパーゴム交換」

ワイパーは営業終業後には立てておくように指導しています

拭き取りが悪くなってきたらワイパーゴムを交換するようにしています

ワイパーゴムに不具合があるのに使用しているとワイパーブレード等によりフロントガラスに傷が付いたりする可能性もあるので1年に一度は交換します

◎10万キロ走行~ ブレーキを踏んで止まる寸前にフロントから異音

「デスクパットを純正赤箱に交換」

一般的に多いブレーキパットとローターの接触音です

車検時に純正パットのワンランク下のタクティーのデスクパットに交換

その後異音が発生する様になる

パットの角研磨等でも改善されず車検時シにムキットassy交換・キャリパー分解・インナーキット交換・ブレーキオイル交換済みです

再度デスクパット交換

純正赤箱のデスクパットと交換してだいぶ改善されました

*お買い求めの際は車種・年式・型式等を確認の上ご購入ください

純正に比べ硬い材質を使用しているためかと思われます

プリウスはブレーキブースターの代わりに回生ブレーキ装置が到着されていてフットブレーキと併せて作動するので一般車に比べるとブレーキ鳴きが起きやすいような気がします

ブレーキ鳴きについては下記のURLに原因や修理する際の作業手順を記載しました…参考にされてください

【ブレーキからの異音の修理について…】

◎20万キロ走行~助手席足元からキュルキュル音

「ブロアーモーター交換」

エアコンスイッチを入れると助手席足元からの異音…ブロアーファンモーターの軸受け部の油切れです…

軸受け部に油を差すと音は止まるのですが…ブラシやシャフトのブラシ接触部分もかなり減っているのと20万走行という事でブロアーモーターを交換しました…

ブロアーモーター交換作業(クラウン)を下記のURLで詳しく記事にしました…参考にされてください…

【助手席の足元から虫が鳴いてる様な音がする!(?_?)キュルキュル・コンコン】

◎21万キロ走行~エンジン始動不能・システム作動せず…

「補機バッテリー交換」

1週間ほど車を乗らない日が続きスタートボタンを押しても反応せずブースターケーブルを繋いでエンジン・システム始動

補機バッテリーは充電すれば使えるのかもしれないが21万キロ走行で一度も交換していないので補機バッテリーを交換

通常のバッテリーよりも超寿命なのですが値段は4倍ほどします

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◎24万キロ走行あたりから故障が多くなってきます

◎24万キロ走行~エンジン不調・加速しない・エンジン警告灯点灯

「ダイレクトイグニッションコイル交換」

*お買い求めの際は車種・年式・型式等を確認の上ご購入ください

コンピューター診断機接続

運転席に座った状態で右から三番目の点火系異常

2番・3番のダイレクトイグニッションコイルを入れ替えて確認

コイル本体の異常確認

ダイレクトイグニッションコイル4本assy交換

ダイレクトイグニッションコイルの2番と3番はエンジンの真ん中に取り付けられており熱がこもりやすく壊れやすために車検時に外側の1番と4番のイグニッションコイルとローテーションしているので交換する際はassyで交換します

ダイレクトイグニッションコイルはプラグを定期的に交換していても壊れやすい部品です

下記のURLにダイレクトイグニッションコイルについて詳しく解説しています

参考にされてください

【車が突然、スピードがとても出にくくなって…】

◎24万キロ走行~フロント右ドアガラスが斜めに上がる…

「F右ドアガラスレギュレータ交換」

プリウスのフロントサイドガラスは大きくて重い割にはガラスを上下させるレギュレーターが貧弱でガタをおこしてサイドドアガラスがまっすぐに上がらない不具合が出ます…

モーターやスイッチを外しての作業になるので完成後は初期設定が必要になります…

エンジンをかけ四ヶ所のパワーウィンドウを一箇所ずつガラスを一番上にセットした後に半分以上開ける…その後…全閉にする

これを4箇所全て行うとメインスイッチで全てのドアガラスを操作できます…忘れずに初期設定しましょう…

ドアガラスレギュレーター交換関連の詳しい記事は下記のURLで閲覧できます

【車のパワーウインドーが動かない…】

◎25万キロ走行~トヨタディーラーからリコールの案内あり

「HVインバーター冷却用電動ポンプ交換リコール」

*お買い上げの際は車種・年式・型式等をご確認の上ご購入ください

HV警告灯が点灯し最悪の場合はHVインバーターが壊れ走行不能に陥るとの事

原因は上記電動ポンプの作動不良により冷却がなされないためとのことでトヨタディーラーでリコール無償修理

◎25万キロ走行~エンジン警告灯が点灯

「ラジエター冷却用ファンモーター交換」

*お買い上げの際は車種・年式・型式等をご確認の上ご購入ください

ラジエター冷却用電動ファンモーター2個のうち一個が作動せず警告灯点灯

25万キロ走行という事で2個のラジエター冷却用電動ファンモーター交換

◎25万キロ走行~HV警告灯点灯

「メインバッテリー冷却用ブロアーモーター交換」

HV警告灯が点灯し診断機を接続

メインバッテリー冷却系統異常の故障コード確認

メインバッテリー冷却系統分解・点検

メインバッテリー冷却用ファン導通なしで交換

冷却系統のダクト内も清掃

*以下のページで詳しく解説しています

◎25万キロ走行~車検時に損傷確認

「スタビライザーリンク交換」

スタビライザーリンクのジョイント部のブーツ破損によりassy交換

ブーツのみでの補給は無し

10万キロくらいでも交換していたと思います

よく破損するブーツでもう少し丈夫に作れないものかと思いますが…

◎26万キロ走行~エンジン始動不能

「エアクリーナーダクト交換」

エンジン始動不能

最初は原因がわからずこれには参りました

吸入空気量が少ないのではとダクトをスロットルボディで切り離しエンジン始動

かかりました!

エアクリーナー吸引口からスロットボディまでのダクトを全て取り外して確認

ダクト内の奥まった所に「雑巾!」

あれほどエンジンルームにはウエスや雑巾を置かないようにと指導していたのにもかかわらず

この有様です

エアダクト空気吸い込み口付近にエンジンルーム内を掃除するために雑巾を挟み込んでおいたものがエンジン始動時等の空気の吸い込みとともに吸い取られダクト内に吸引されたものです

プリウスはエアダクトが長く曲がりくねってスロットボディにつながります

その中間地点に詰まっていました

以後…指導をさらに強化しました…

◎28万キロ走行~エンジンルームからガラガラ音

「エアコンコンプレッサー交換」

オートパーツエージェンシー2号店
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エアコンは機能しているのだがコンプレッサーのマグネット部分の回転音がひどくコンプレッサーをリビルト品と交換

◎30万キロ走行~ワイパーからの異音

「ワイパーリンク交換」

ワイパーアームとワイパーリンク側の取付部のガタがひどく…フロントガラスに傷が付くのを防止するためとワイパーからの異音解消の為交換

◎33万キロ走行~ブレーキを踏むとエンジンルームから異音

「ブレーキアクチュエータ交換」

ブレーキアクチュエーターはブレーキオイルを4系統に分岐させブレーキ制御を行う部品です…

このブレーキ制御を行うためのモーターが経年劣化により異音が発生し交換しました…

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◎40万で休車扱い~現在社用車として使用中

◎修理内容を見てお分かりと思いますが…モーター関係の故障が非常に多いと気づくのではないでしょうか…

プリウスはいたるところにモーターが使用されています…乗用車の様に10万キロで代替えする様な一般的な車ではあまり経験しない修理箇所も多いのではないでしょうか…

上記以外にもドライブシャフトブーツの損傷やタイロットエンドのガタ・ショックのオイル漏れなどもありましたが…

日時やキロ数が不明のため整備日誌に記入し忘れで記載しませんでした…

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◎まとめ

プリウス20系の故障修理箇所を時系列で40万キロまで記載しましたが…参考になったでしょうか…

車の不具合を出来るだけ減らし長く快適に使用するための心得として…

  • ・日常点検を実施して常日頃から異常がないか気を配る
  • ・タイヤの片減りからは事故に遭わない様に安全運転を心がける
  • ・ワイパーリンクのガタ防止などのためにワイパーはできるだけ立てておく
  • ・不具合防止のために闇雲にモーター関連のスイッチのオンオフをしない
  • ・ドアレギュレーター故障からは闇雲にドアガラスの上げ下げをしない
  • ・ブーツ類の損傷を抑える為無理なハンドル操作をしない
  • ・デコボコ道などはできるだけ避けやむ終えない場合はユックリと走行する

など車を大事に扱うという心構えで運転されることもとても大事で部品の損傷を防ぐ為の手段の1つです…

クルマも子供や女性に接する様に優しく・大事に扱い…そして偶には日常点検をしっかりと行った上で長距離高速ドライブも楽しみましょう…

ではまた次回の記事でお会いしましょう…