クルマの異音の種類【車内編】
クルマの異音の種類、第1回目は【車内編】をお送りします
車に乗ってエンジンをかける時やアイドリング時・走行中に車内やエンジンルーム・下回りからいつもと違う音が発生することがあります
一体どこからなっているのか?
異音がして大丈夫なのか?
原因は何なのか?
解決方法は?
気になりますよね
クルマのいたる所から発生する色々な異音について症状と発生場所・原因を追及して解決方法や修理の仕方まで見ていきましょう
クルマの異音の種類、第1回目は【車内編】をお送りします
パワーウインドーからの異音(キーーー)
パワーウインドーを操作した時に「キーーー」と大きな音が鳴る場合があります、特にパワーウインドーを締める(上げる)場合に多く発生します
これは一見、ガラスと外側の雨除けモールのゴム部分との接触音の様に思いがちですが違います(内部のリンク系統でもありません)
原因はパワーウインドーモーター本体からの異音でモーターのシャフトベアリングの焼き付とグリース切れからの異音です
修理することも可能なのですが一時凌ぎとなるほかモーターのブラシ自体も寿命を迎える時期でモーターのトルクも新車時に比べるとかなり弱くなっています
無理に修理してすぐに壊れて再修理に入るよりも新しいものと交換されることを勧めます、交換後は異音も止まりスムーズに力強くガラスが上下します
交換の際はレギュレーターなどの関連部品も点検してグリースアップや不具合のある場合は同時に交換しましょう
パワーウインドーの交換に関する記事は以下のページで詳しく解説しています、参考にされて下さい
ブロアーモーターからの異音(キュルキュル・コンコンetc)
エアコンのスイッチを入れると助手席足元辺りなどから大きな音がする場合があります
これはエアコンのファンを回すブロアーモーターのベアリングがオイル切れや焼き付けを起こすと「キュルキュル・コンコン・コロコロ」と言った異音を発生します
異音が大きくなると「ガーーー」と言った甲高い音に変わるのでブロアーモーターの早めの交換が必要です
音が鳴ったり鳴り止んだりする場合はブロアーモーターを軽く手で叩いて確認します
ブロアーモーターからの異音については以下のページで詳しく解説しているので参考にされてください
エアコン吸気系切り替えダクト・外気導入ダクトからの異音(ブルブル・パタパタ)
エアコンダクト内にゴミや車外から落ち葉などが侵入すると異音がします
また、エアコンフィルター交換後などに空気流量などが変わったり取付に不備があると「シューー・パタパタ」と言った異音が発生する場合があります
この場合はエアコンフィルターの取付の確認や切替ダクトの接触部分のスポンジなどの劣化によって振動してなる場合があります
エアコン風量スイッチをオンオフしたり風量を切り替えたり又、エアーの切替部分やダクト内を清掃しながら一つ一つ確認して発生源を探っていきます
空気清浄機からの異音(コロンコロン・コンコン)
車内後方から「コンコン・コロンコロン」と異音がする場合は空気清浄機のモーターから異音が発生している場合があります
永年車で車内後方に空気清浄機がある車両は異音がしたら点検してみましょう
車内ルーフからの異音(カランカラン)
永年車で多い異音なのですが、クルマの車体ルーフ内側には4〜6本ほどの張りがフロントからリヤにかけて取り付けられています
車体ルーフとの接触面は鉄板接着用コーキング剤で取り付けられています
この張りを留めている鉄板接着用コーキング剤が劣化により硬化してはがれ直接、鉄板同士が接触することにより走行中の振動で「カランカラン」と異音が発生します
正規の修理方法としては車内天井の内張を剥がして車体ルーフ側と梁の間に新しいコーキング剤を厚く注入して修理します
簡易的な修理方法として天井内張を軽く叩いてみて音が発生しているところを特定して、確定したらルーフサイドから内張を剥がして異音が発生している場所に段ボールなどの柔らかい厚紙を差し込んで修理するという方法もあります
また走行中に異音が発生したら天井に手を当てて異音発生場所を特定して上記の様に修理することもあります
なかなか一般車ではこの様な異音は発生しないと思いますが…営業車など走行キロ数の多い車や永年車では稀に発生します
ラジオからノイズ音が出る(ザァーー・ウィーーン)
エンジン回転数に合わせてラジオからノイズ音が発生する場合はオールタネーターからのノイズ音を拾っている可能性があります
この場合の修理はオールタネーターを交換しなければなりませんが、ラジオの電源やアースを別なところから取って解決する場合もあります
またノイズキャンセラーを配線に組み込むことにより解決する場合もあるのでオールタネーターを交換する前に修理してみましょう
まとめ
今回は車内からの異音を見てきて直接関係ないのですが…
一般的に一番大事な事はクルマのいろいろな異音を点検修理するにあたってもまず初めに行うのは基本点検整備が重要だという事です
特にエンジンルーム内や下回り・ブレーキ周りの異音の作業前にはオイル類や冷却水などが適正に管理されているかブレーキパッドやライニングの残量は異常ないか
タイヤの引きずり・空気圧は大丈夫か、ミッション・デフオイルは適正に管理されているかなどの基本点検を実施してからの異音探求をされることを勧めます
異音が発生する多くの原因は常日頃の車のメンテナンスを疎かにしていることが主な原因です、定期点検や日常点検をすることにより事前に異音を無くすることもできます
クルマの維持管理は使用者の責任です、以上の事を頭に入れてクルマの維持管理に努めましょう
結果として異音の早期解決にも繋がります
ではまた次回の記事でお会いしましょう