◎雪に対しての装備品
降ったばかりの雪は柔らかくてすぐに溶けてしまいますが冷え込みが厳しく温度が下がると雪は固まりコンクリートの様に硬くなります
その硬くなった雪や走行中に降り止まぬ雪・降り積もった雪に対応するための必需品を紹介していきましょう
①スノーブラシ
自動車の屋根やボンネットに降り積もった雪を落とすおすすめの雪かきワイパーです
コンパクトで超軽量伸縮式で高いところから低いところまで自由自在に使えるスノーブラシです
片方には車に傷を付けないスポンジなど柔らかいゴムの雪かき反対側にはガラスなどに凍りついた霜などを取り除くスクレーパーが付いており伸縮式で 長さが72~120cm と自由に調整して使用することができます
車の除雪ブラシとして使用する以外に軒先の雪下ろしや自宅の窓等の除雪や霜とりにも使用できます
伸縮式で短くできるので車に積んでおく時も邪魔になりません
軽量 伸縮式 スノーブラシ スポンジ F型 72~120cm
雪国では1番に多い所では50センチから30センチもの行が降り積もり車のルーフ4本ネットにも同じように30センチ以上の雪が積もります
クルマのボンネットやルーフに降り積もった雪を落とすブラシためのスノーブラシです
スノーブラシには小さいものから大きなものまでまた短いものから伸縮して長くして車の屋根の雪などをおろせるスノーブラシもあります
用途や車種に合わせて選ばれると良いでしょう
私は大小2つ持っています
大きな方は伸縮もできるので車の屋根などの雪を降ろす時に使います
小さい方は軽いので通常は小さい方を使います
②スノーブレード
冬用のワイパーでワイパーブレード全体が薄いゴムで覆われ雪や雨が可動部にたまらないので氷点下でも凍ることがなく使用できます
NWB(日本ワイパーブレード)製がクルマメーカーにも純正採用されていて最も信頼性があります
③フォグランプ
イエローのレンズやライトは車検が通らないと言うところもあるみたいです
取り付けの際には最寄りの陸運事務所などに確認された方が良いでしょう
白銀の雪道を走行する際にはフォグランプが欠かせないのですが使用できない場合は後記しますが吹雪の時などはハザードランプを点灯されてユックリと走行されると良いでしょう
ライト・ランプ類は自身が前方確認する以上に対向車や歩行者に自社の位置・存在を知らせるためなのだと言うことを改めて覚えておきましょう
④寒冷地用アンダーカバー
路面の固まってコンクリートの様に硬くなった雪から下回りを守るカバーです
寒冷地仕様車には装備されていますが通常はオプション扱いになります
4WD車などに多く採用されています
鈴木ジムニーア用ンダーカバー
◎緊急時の装備品
出先や旅行先で朝エンジンがかからない時や運転中のトラブルから少しでも円滑に対処できる緊急時にクルマに常備しておきたい冬の装備品を紹介していきましょう
①ブースターケーブル
バッテリーコードとも言います…
バッテリーが上がってしまった場合に救援側と救援される側のクルマのバッテリーをつないでエンジンをかけることができます…
種類も豊富にあるので悩まれると思いますが…
私の勧める規格は…長さが5mで120A以上対応の物を選ばれたらよろしいかと思います…
これはバッテリー側が奥に駐車されている場合に…クルマの長さ分以上のケーブルが必要なことと120A以上であれば4000ccクラスの乗用車まで対応できるためです…
使い方については下記のリンクで詳しく説明しています
【クルマのエンジンがかからない…】
②ジャンプスターター
バッテリーが上がってしまった時にバッテリの端子につないでエンジンをかけることが出来ます
またスマホの充電ができたりライトが組み込まされているものも多いのでエンジン始動以外にも使い道が広がります
③スノーヘルパー
こちらのアイテムは雪国以外の方はあまり見かけたことがないのではないでしょうか…
使い方はクルマがワダチなどにハマりスリップして脱出できない場合に…タイヤの下に差し込み脱出するアイテムです…
④折りたたみスコップ
雪の中にタイヤが深く食い込んでしまった時に雪を取り除くために使います
車載用なので折りたためて収納しやすいものが良いでしょう
また硬い雪などでも対処できる様に先の尖ったタイプを選ばれると良いでしょう
⑤牽引ロープ
エンジンがどうしても始動しない時はもう一台の車で牽引する場合もあります
以前は材質がワイヤーで牽引する際のショックが激しく大変でしたが…最近のものは強化ゴムを束ねその上に更に強化繊維の布地が巻かれ…牽引する際も衝撃は和らける事ができます…
ロードサービスが充実しているのであまり使うことはないと思いますが…万が一のために積載しておいても良いアイテムです…
⑥合羽
みぞれや雪の降る中での作業に合羽は必需品です
軽くて動きやすい防水防寒の作業着を選びクルマに積んでおきましょう
⑦長靴⑧手袋
雪の降る中での車の雪下ろしやタイヤチェーン脱着の際に使います
長靴は長めの膝近くまでのもので履き口がヒモで結べるものがおススメです
手袋も防寒防水で指先を動かせる柔軟性のあるものを選ばれると良いでしょう
⑨ヘッドランプ
通常の懐中電灯でも良いのですが夜や薄暗い中での緊急時に両手を使って作業される場合もあります
その様な時には画像の様な防水ヘッドランプが良いのではないでしょうか
私は通常の車の整備作業時にもこのタイプを使用しています
(10)寝袋(11)ポータブル電源(12)電気毛布
寝袋
遠出された場合など道中
最悪の事態に巻き込まれた時にこの三点が有れば生き延びられます
寝袋は出来るだけ耐寒温度が高いものを準備しましょう
ポータブル電源
ポータブル電源は少しお高いのですがこれがあるとあらゆる電源に使用できます
エンジン始動に使えるものもあるし容量にもよりますが電気毛布ならば2日分以上の電気を供給できます
電気毛布
電気毛布は消費電力も少なく…寝袋と組み合わせて使用すると過酷な寒さの中でもかなり快適に寝ることができます
値段もお安いのから販売されていて小さく畳めておき場所もとらないので車載しておいても良いでしょう
以上のものをクルマに積載しておくと冬季間の緊急時のみならず災害時にも役立つものばかりです
キャンプなどのアウトドアにも使えて一年を通して使用できます
今回は冬期間に特に車内に準備しておきたいものを記載しました
予算に合わせて準備されると良いでしょう
◎番外編~ネコバンバン(小さな気遣い)
寒い時期になると一度エンジンを止めて車を離れ買い物や用事を足している間にボンネット内に猫が入ることがあります
戻ってきてエンジンをかけたら猫がベルトやファンに巻き込まれてしまったと言うことを度々聞きます
【ネコバンバン】はボンネットを叩いたりドアを強く閉めたりしてエンジンルームに隠れて暖を取っている猫に「これからエンジンをかけるからね」と教える行為です
猫も小さな命です…動物にも気遣いしましょう
◎雪道・凍結路走行の心得
雪道・凍結路を走行する際はスピードを控え無理な運転をせず道路状況を把握し細心の注意を払って走行することが大事です
・時間に余裕を持って走る~
雪道・凍結路はノロノロ運転になるのでいつもより移動に時間がかかります
そんな時でも無理をせず最悪…時間に間に合わなくとも安全運転を徹底する心掛けで運転することが大事です
人命は何にも増して尊いという事です
・スピードを出さない~
雪道はスリップしやすくとっさのブレーキング時にスピードが出ていると乾燥路の倍以上の制動距離になってしまいます
スピードを控えブレーキを何回かに分けて止まる「ホッピングブレーキング」を使い安全走行しましょう
・車間距離を十分に取る~
雪道のみならず追突防止の意味からも車間距離は乾燥路よりも多めに取り追突事故などがない様に心がけて下さい…また車間を取り徐行することにより停止から発進の際のスリップも防止できます
・吹雪の時は全灯点灯とハザード点灯~
吹雪の時などは前方の視界が悪くなり安全確認が取れない状態になります
特に高速道路などを走行中…前方をトラックなどが走っている場合は吹雪とトラックの巻き上げる雪で視界が1メートルに満たない場合もあります
その際は前方確認と後方車両に確認させるために全灯点灯・ハザード点灯しホーンを鳴らし走行不能の場合には徐行し路肩に停車して天候の様子を見守る以外に対処のしようがない場合もあります
2度ほど経験しました
天候を確認して出かけることも大事です
・早朝の新雪は要注意~
夜間冷え込んだ路面に新雪が積もるととても滑りやすくなります
早朝に運転される方は周りにクルマがいないのを確認して安全な路上でテストブレーキングをしてどれくらいで止まるのかを確認して運転されると良いでしょう
・スタックした場合は振り子運動で脱出~
ワダチや穴などに落ちてスリップした時はむやみにアクセルを踏まずアクセルを踏んだり戻したりしてクルマを振り子運動させてワダチや穴から脱出すること
・登り坂・ワダチ路は車間を開け徐行運転で止まらない~
上り坂やワダチで止まってしまうと雪道では簡単にスリップしてしまいます
充分に車間距離をとり止まらない様に走行しましょう
・下り坂はギヤを落としエンジンブレーキとフットブレーキで走行~
下り坂で急ブレーキを踏むとタイヤがロックしてスリップしてしまいます
ABS装着車は制動距離が長くなり最悪カーブなどを曲がりきれない事にもなります
下り坂ではスピードを控えAT車などではセカンド(2)速などに落とし・MT車では4・3速に落としてエンジンブレーキを聞かせブレーキを踏んだ時タイヤがロックしない様に制動距離が長くならない様に走行しましょう
・早朝・夕方はライト点灯~
冬季間は日の出も遅く日の入りも早くなます…薄暗い中ではライトを点灯し対向車や歩行者に自車の位置を確認出来る様にしてください
ライト・灯火類は前方確認以上に自車の位置を周りに知らせるものです
・駐車中はワイパーを立てる~
雪国・寒冷地ではワイパーを立てることは常識です
立てないでおくと降り積もった雪でワイパーが壊れたり凍結してゴムが切れたりしてしまいます
またワイパーを立てておくことによりスプリングが解放されてワイパー系統の負担が和らぎ長持ちします
ただし場所によってはイタズラされる場合もありますので各自の判断で実行して下さい
◎駆動方式による雪道での性能の違い
雪道ではクルマの駆動方式で走行性能が変わってきます
自分のクルマがどういう駆動方式なのか雪道走行ではどんな特徴があるのかを確認しておくことも大事です
ただし無理な運転やスピードを出しすぎると大きな事故につながります
どんな車であろうと安全に無理をせず運転することが一番大事なことです
・後輪駆動車(FR)~
リヤタイヤ2本に動力が伝達されて走行する車です
車の後ろは前よりも重量が軽いために雪道などではスリップしやすく坂道などでは特に気をつけて走行された方が良いでしょう
・前輪駆動車(FF)~
フロントタイヤ2本に動力が伝達されて走行する車です
エンジンの重量でタイヤにグリップ力が付くので後輪駆動車よりはスリップしにくくなります
ただしカーブなどでは車のリヤの重量が軽いのでスリップしやすくなります
スピードを控え無理な運転をしない様にしてください
・ミッドシップ車(MR)~
エンジンが車両の中心から後方にあり後輪2本に動力が伝達されて走行する車です
非常に走行バランスが良く雪道にも適しています
ただし車のフロント部がやや軽くなるのでカーブなどでは無理な運転は厳禁です
・四輪駆動~
四輪のタイヤに動力が伝達され駆動する車両で雪道に最も適しています
タイヤ4本が駆動することにより雪道でもスリップし難い走行ができます
ただしスピードを出しすぎてブレーキング時に一度滑り出すと止まらない場合もあります
四輪駆動車でも無理な運転は厳禁です
どんな車でも無理をすると雪道では大きな事故につながります
無理をせずに安全運転に努めましょう
※緊急時どうしても救助が必要になった時は…JAFに連絡を取りましょう
◎最後に
今回「クルマの冬の準備と運転の心得」の記事を読まれた読者の皆様にはこれでは怖くて冬はクルマ乗れないのではと思われた方もいるのでは無いでしょうか
降雪地・寒冷地の方達は日常的に上記のような環境でクルマを運転されています
長く雪道の運転を経験していると体が覚えてしまうということです
そして雪道・凍結路でも普通に運転されるようになります
今回は冬道に慣れていない方達のために準備を万全に・慎重に運転することが大事ですよと言うことを書きたかったということです
最初は慎重にそして白銀の世界…雪道のドライブを楽しんでください
ではまた次回の記事でお会いしましょう