ハイブリッド車は通常のエンジン始動状態ではエンジンが始動したり止まったりして故障探求や整備作業後の確認が取れない場合があります
例えばオイルやオイルエレメント交換後の各部からのエンジンオイルの漏れを確認したい場合はエンジンが始動し油圧が上がって回転している状態でなければ確認できないし
また…エンジンの調子が悪い時などアイドリング状態にしてエンジンがスムーズに回転しているか息継ぎや振動がないかアクセルワークに異常がないかなどを確認する必要があります
そのような場合に整備士がクルマの整備をするにあたって通常の車と同じようにエンジンを常時アイドリング回転に固定する為の設定があります
ただしこの設定は整備する為・異常を確認する為の設定になるので通常の走行状態で整備モードで走行する事は反対に故障を誘発する可能性があるので絶対にやってはいけません
近年は一般の方もユーザー車検を受けられる機会も多くなり陸運支局の車検場検査コースのなどでこの整備モードに設定しないと排ガス測定などが出来なくなります
ハイブリッド車はこの様に整備以外にも排ガス測定時などにはアイドリング状態を維持する為に整備モードへの設定が必要になってきます
今回はこのような事からハイブリッド車プリウスの整備モードに移行する作業手順をご紹介します一度覚えてしまうと1分ほどで移行設定できます
では早速「整備モード」に設定してみましょう
整備モード設定手順
エンジンはオフの状態(エンジンパワーボタンがオフ)の状態から始めます
①サイド(フット)ブレーキをかけシフトポジションがPレンジに入っているのを確認しエンジンパワーボタンを2度押します(押す離すを2回)一般車のキーオンの状態です
②シフトポジションをPレンジの状態でアクセルペダルを2回奥まで踏む(踏む離すを2回)
③シフトポジションをNレンジにしてアクセルペダルを2回奥まで踏む(踏む離すを2回)
④シフトポジションをPレンジにしてアクセルペダルを2回奥まで踏む(踏む離すを2回)
⑤モニターにハイブリッド異常と表示されますがそのまま再度エンジンパワーボタンを押す
これで整備モード設定完了です
上記した様にあくまでも整備作業時や排ガス測定時などの時に行うモードです一般使用時などの時には設定しない様にしてください
整備モードの解除
また整備モードを解除する場合は一度エンジンを切り再度掛け直すと通常のエンジンモードに切り替わります
ハイブリッド車でカギ式スタート車…例えばジャパンタクシーなどはキーシリンダーに鍵を差し込んだらスイッチオンの位置にしてから同じ様に設定し
最後に鍵をスタートの位置にして戻すと整備モード設定完了です…トヨタ車はこのやり方で他のハイブリッド車も設定できます
全ての車種を確認しているわけではないので設定ができない場合には最寄りのディーラーのサービス課に確認されてください
ユーザー車検も多くなってきている中で整備モード移行の作業は必須になります…是非!覚えておきましょう