こんにちは
今回もYahoo!知恵袋の質問に回答していきます…
今回の質問は車検を取るにあたってディラーか民間の整備工場か…どちらでやったら良いか迷っているという相談です…(ちなみにディラーも民間の整備工場です)
今回の質問者様の様にディラー車検か一般整備工場での車検か…はたまた代行車検かユーザー車検かで悩まれている方はとても多いのではないでしょうか?…
悩んでいる原因は当然金銭面でのことでだと…
とりあえず「ID非公開さん」の質問を読み取り直球回答しましょう…
ID非公開さんの質問
2019/9/2117:48:09
- 質問〜ディーラー車検か民間の整備工場に出すか迷っています…
- 私の直球回答…
- 車検時の車載コンピューターのアップデートに関して…
- コンピューター診断機を使って各系統の診断をして安心感を得ると言う事であれば…
- 車検を何処で取るかの判断基準…
- ユーザー車検制度とは今回の質問者様の様な方が利用できる様にした制度です…
- ユーザー車検来場者にとても優しい陸運事務所…
- ご自分でユーザー車検を受ける場合の車検必要書類…
- 代行車検の勧め…
- 代行車検を行なっている所…
- ディラーと車検代行会社と日常点検・整備の使い分け…
- 私の自家用車の維持管理の実態〜
- 基本作業のオイル交換や車検はカーショップや代行屋さんで…何か大きな故障の場合はディラー
- 16年・80万キロ走る営業車の維持管理について〜
- タクシーの維持管理とディラー・一般整備工場との関係〜
- まとめ…
質問〜ディーラー車検か民間の整備工場に出すか迷っています…
新車購入から初めての車検を近々迎えます。最近のディーラー車検はコンピューターのアップデートや書き換えみたいなことは行ってるのでしょうか?コンピューターで色々診断してる傾向にあると耳するので、初回はディーラーに出した方がいいのかなと悩んでます。
整備士さんとかいたら回答お願い致します。
因みに3年で走行距離2万いかないぐらいで、定期的にメンテしてきて車自体のコンディションも良さそうなのでそれなら費用抑えて民間に出すことも考えてます。
私の直球回答…
ディラー関係者や民間の工場関係者には大変申し訳ないのですが…今回の質問者様の質問文面から総合して判断すると…ディラー車検でなくても民間の工場…もっと言うと…
【代行車検でも全く問題ないと判断します…】
以上が直球回答です…
ここから深掘り解説をしていきます…
車検時の車載コンピューターのアップデートに関して…
まず質問者様が心配されているのが…車載コンピューターのアップデートの有無ですね…
知り合いのディラーの工場長と話をする機会がありますが「燃費が悪い」「出足が悪い」「エンストする」などでお客様から相談があり尚且つアップデートのリストにそれらの項目が載っている場合は作業するそうです…
またリコールにまで至らない修理の際もコンピューターの書き換えはあるそうです…
今回の質問者様の様にメンテナンスも定期的に行われ車の調子も良い状態で使用されている場合等は下手にコンピューターをアップデートして返って調子が悪くなったり走行フィーリングが変わる事もあるので車検自体が通るのであれば現状のままで様子を見る…と言うことだそうです
コンピューター診断機を使って各系統の診断をして安心感を得ると言う事であれば…
車検に関係なく単独で何か気になった時…
例えば…運転していて1日に1〜2度エンストする事があるとか…走行中アクセルを離して減速するとエンストする様になるとか…変な音がする等々…故障の前兆らしき事があった時に速やかにコンピューター診断機を接続して見てもらっても良いと思います…
私が営業車を修理判定する場合はその様にしています…日常点検時に何も問題のない時にはコンピューター診断機はほとんど使いません…上記の様な症状や警告灯が点灯した場合は真っ先に診断機をOBD2に接続します…しなくとも大体わかりますが…念の為に
もしご本人が車の状況等が心配でしたら…人間の健康診断みたいに定期的に「コンピューター診断機」だけを接続してもらい異常がないか確認してもらえれば宜しいかと思います…それだけであれば4千円ほどですみます…
診断結果を見ると結構異常が出ますが緊急と思われるところ以外は一度…抹消して様子を見ると言うのも一つの手です…
センサーも敏感に反応したり誤作動等で一時的に「警告灯」やコンピューターに記録されることも珍しくないのでその辺も確認する意味で…
万が一重大なアップデートをせずに(リコール等)故障や事故に陥った時はメーカー・ディラーの重大な過失です…その事も含めて車載コンピューターのアップデートに関してはあまりきにする必要はありません…
車検を何処で取るかの判断基準…
3年で2万キロ弱…私から言わせたら何もやらなくていい!です…
今回が1回目の車検で総走行キロ数が2万キロ弱…定期点検やメンテナンスをきちんとやられていてエンジンの調子も良いので有れば何もやる必要はありません…
下手に修理交換してコネクターを壊したりエンジンの調子が悪くなったりする事もあります…分解・交換すると言うことは周りの部品にも負担が掛かると言うことです
営業車を整備していますが…代替サイクルは現在16年・80万キロです…4年・20万キロまでは新車扱いです…
以上の様なことを考えて…今回の質問者様の車の状況からしても高いお金を払ってまでしてディラーで車検を取る必要はないと言えます…もっと言うと一般整備工場で取る必要もないです
前記した様に【代行車検】で十分です…
できるならば【ユーザー車検】でも宜しいかと
ユーザー車検制度とは今回の質問者様の様な方が利用できる様にした制度です…
ユーザー車検制度が確立する以前までは商用車一年毎・乗用車2年毎の車検時には走行キロ数に余り関係なくブレーキのオーバーホールなどもディラーでは行われていました…
その結果…整備代金が高額になる傾向で消費者(車所持者)の負担が大きくなり各方面から疑問の声が上がり更に…車の性能や部品の性能が良くなり【過剰整備】ではないかと言われる様になり…車の整備に関しては整備工場主導ではなく車の所有者の責任の元での整備に変わってきたのが【ユーザー車検制度】が確立した理由の一つでもあります…
下記のURLはWiki pediaの「ユーザー車検」についての説明です…
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ユーザー車検
ユーザー車検来場者にとても優しい陸運事務所…
国が推し進めてきた【ユーザー車検制度】…
車所有の個人の方が【ユーザー車検】で陸運事務所に【持ち込み車両継続検査受験】で来場すると初めての方にはとても親切に手続きの仕方を教えてくれます…
初めて【ユーザー車検】を受験される方は不安がいっぱいで心配ですよね(◞‸◟)…私もはるか昔のことを追い出します😅
私が若い頃(当時)はまだ【ユーザー車検制度】が確立していなく況してや民間工場(ディラーなのですが陸運事務所持ち込み車検でした…)だったので陸運事務所の検査官も厳しく検査コースに入って間違うとスピーカーから大声で怒鳴られるのをしっているので…最初は事前に下見してコースに入って受験していました…
現在は【ユーザー車検】でネットなどで検索するとYouTubeなどで書類の出し方・受験の仕方・コース内での検査の様子等たくさん紹介されています…とても参考になると思います…
また陸運事務所職員もとても親切に教えてくれますので心配せずとも誰でも気軽に【ユーザー車検】を受験する事ができます…なお書類の書き方の見本も用意されていますが…どうしてわからない場合は「代筆屋」も施設内に有りますのでそちらを利用する事もできます…
この記事をご覧いただいている方は一度…時間に余裕を持って挑戦されてみてはいかがでしょうか?…失敗しても死ぬ様なことはありませんから😅とても良い社会勉強になります…そんな経験から商売にして車検代行をやられている方も多いんですよ…
注意する点は…現在の車両検査受験は「予約制」という事です…前ってパソコンや電話などで予約して「予約番号」を発行してもらい受験することになります…
ご自分でユーザー車検を受ける場合の車検必要書類…
下記URLに詳しく書かれています
普通車〜国土交通省
軽自動車〜軽自動車検査協会
代行車検の勧め…
(ユーザー車検がいろんな意味で難しいと感じたら)
どうしてもわからない…時間がない等いろんな理由で【ユーザー車検】は無理!…と思われる方は…
【代行車検制度】
というものがあります…現在たくさんの方が利用されていると思います…私自身も整備管理者件現場整備士で忙しい時には運行管理者補助等の業務があり陸運事務所に出かける時間がありません…(陸運事務所に行くと半日が業務にとられます…実際は行ってのんびり息抜きをしたいのですが…)
上記の理由で信頼のある認証工場に【代行車検】を頼んでいます…これには時間の節約以外にいろんな意味で良い理由があります…車検代行料金は予備検査料を入れて一万七千円です…ディラーよりも3~5万円程安くなります(当然…整備は私が全て行います…)
予備検査料が調整料込みで4000円程なので分解点検・代行手数料合わせて13000円程です…かなり安いと思います…
代行車検を行なっている所…
代行車検をやられている業界はカー用品ショップ・ガソリンスタンド・中古車販売店・個人…など色々なところで実施されています…
また近年は車検代行を専門に行う会社なども多くなりました…ネットなどで検索すると自宅の近くにもたくさんある事がわかると思います…ネットの評判や実際に近くの代行屋さんに行かれてお話を伺うのも良いのではないでしょうか…
色々調べたり回られたりして印象の良い代行屋さんとか整備士さんを見つけられる様になると将来に渡り安心して車を維持・管理できる様になるでしょう…
ディラーと車検代行会社と日常点検・整備の使い分け…
では…ディラーや一般整備工場は全く必要ないのかというとそうではありません…其々…専門性や役割があります…
その前にメーカーには保証制度というものがあり一定の条件下で使用している状態で定められた期間内に定められた部品・系統に不具合が発生した場合…それらの修理を無償修理するという制度です…下記の様な保証内容があります…
一般保証〜3年6万キロ
特別保証〜5年10万キロ
リコール〜年数・キロ数無制限
延長保証〜メーカー保証の終了後に一定期間・発生した自然故障・不具合の修理を無償で行うサービス
年数・キロ数意外にも定められた使用方法・維持管理をしていたか審査があります…エンジンオイルを全く交換しないで壊れたとか・過激な運転でミッションが壊れたとか・川に落ちて電気系統が壊れたとか…の様な場合は保証対象外になります…
ディラーで修理してないから保証できないとかはありません…どこで整備維持管理しようが適正に維持管理されていれば保証の対象になるということです…まずこのことを頭に入れておきましょう…
私が車を維持しながら個人的にも会社で自動車整備に関わりながらも長年にわたって実践して来たディラー・一般整備工場・車検代行会社の使い分けについて説明していきます…
私の自家用車の維持管理の実態〜
現在の所有車は新車購入後まだ2年弱なので…一つ前の所有車…アトレーターボを維持管理した歴史について話をしていきます…
アトレーターボは15年・13万キロで代替えしました…新車購入からの維持管理・修理歴は
4千キロ毎のエンジンオイル交換(自分でやるか近くのカーショップ)
8千キロ毎のオイルエレメントを交換(自分でやるか近くのカーショップ)
途中の車検は(代行車検〜カーショップか一番安い代行屋さん…これが代替えまで続きます…)
5万キロで消耗品をはじめとしてかなり交換しました…プラグやエアエレメント・ファンベルト・ATF・クーラント・等(自分でやるか近くのカーショップ)
7万キロでマフラーがセンター付近から腐食により脱落…当時ディラーで保証・リコール対応を迫ったのですが工賃を無償にする事しか認められず部品代は有償…現行車両は対策でステンレス化されて故障することはありません…(ディラーで修理)
10万キロでターボタービン故障…(ディラーで有償でリビルト品と交換)よく壊れる車でした…
10万キロでブレーキ関係のアッセンブリ交換…パットやライニング・キャリパー・カップキットは勿論ブレーキホースアッセンブリー・デスクローター・リヤブレーキドラムも全て交換…ブレーキマスターだけはやりませんでした…(自分で修理)
10万キロでタイミングベルト交換(ディラーで有償で交換)
11万キロでメーカーから「ライトスイッチから発火する」のでディラーで無償修理受けて下さいとのリコールのハガキ…
リコールにかこつけて代替えの話に持って行こうとしているのか?…と頭をよぎりながら気を付けて修理もせずに13万キロでDA17Vに乗り換えました…
以上の様に整備士なので自分で修理もしますが…
基本作業のオイル交換や車検はカーショップや代行屋さんで…何か大きな故障の場合はディラー
と使い分けています…ディラーも自分のところでオイル交換しないからリコール対象外ですとか保証は聞きませんとか言われたことはありません…
私も若い頃トヨタディラーで整備士として作業しフロントマン業務もこなしてきましたが…自分のところで修理しないから保証は受けられませんとか言ったことはありません…
それどころか保証修理にしてもメーカーに修理代を請求できるので積極的に保証修理はしていました…他社で修理していらっしゃる方はメーカーの保証が受けられないとか…ディラーに行きにくいとか思わずにその様な時には積極的にディラーを利用して下さい…
私の自家用車の維持管理の仕方がわかったでしょうか…通常の消耗品交換はカーショップ…車検は一番安い代行屋…難しい修理・保証関係はディラー…と使い分けています
16年・80万キロ走る営業車の維持管理について〜
上記の代替えサイクルは私だけではなく営業車を整備管理しておられる方は当たり前に維持する数字だと思われます…
一般の方からすれば凄い数字と言われるかもしれませんが…日常の点検整備・決められたサイクルでの部品交換・異常の際の速やかな修理…そしてドライバーの車を丁寧に扱う態度・姿勢…それらの事を当たり前にやれば難しいことではありません…
私は20年近く整備管理者として営業車の維持管理をして来ましたが…どの様に整備業務が実施されているのかを解説していきましょう…
営業車の最近の稼動状態は年間5万キロ・16年間で約80万キロまで達します…私の整備内容のサイクルは1ヶ月点検・3ヶ月点検・12ヶ月点検・24ヶ月点検・48ヶ月点検と4種類の点検内容・修理内容を組み合わせて実施しています…
1ヶ月点検〜ボディ外装タイヤ周り・電気レンズ周り・エンジンルーム内・リフトアップして下回り等の点検…オイル交換は前回から5千キロ以上走行の場合は交換
3ヶ月点検〜1ヶ月点検にエンジンオイルとオイルエレメント交換を加えブレーキ調整
12ヶ月点検(車検整備)〜3ヶ月点検にプラグ・エアエレメント・ファンベルト・エアコンベルト・パワステベルト・クーラント・ATF各交換…デスクパット・リヤライニング・ブレーキオイル各交換
24ヶ月点検〜12ヶ月点検に更にデスクキャリパーキット・リヤホイールシリンダーキット各交換
48ヶ月点検〜24ヶ月点検に更に足回りブッシュ関係アッセンブリー交換・ブレーキホースアッセンブリー交換・デフオイル交換
以上が定期点検の基本的な点検内容と交換部品です…これ以外に壊れている場合は臨機対応します…
営業車の整備内容はこれ以外にもクイック整備・一般整備・軽板金などがあります…
上記の整備内容で16年・80万キロの代替えサイクルまで持っていきます…一般整備を含めて交換しない箇所はミッションアッセンブリーとエンジンブロックくらいで後は全て交換対象になります…ミッションは一年に一度適正なATFを交換しているとまず!壊れません…
以上のことを実践して整備していれば営業車の維持管理も難しくありません…1番の敵は手を抜くということです…ですからドライバーの運行前点検も厳しく指導することになります…
以上が営業車の維持管理の実態です…一般車よりはかなり充実した整備内容だと言えるのではないでしょうか…お客様を乗せて営業するということは整備の面でも安全・快適にここまで気を使い常日頃の整備に当たっているということです…
タクシーの維持管理とディラー・一般整備工場との関係〜
車検を受ける際には当社で整備しますが…認証が無い工場なので取引先の認証工場で2度目のブレーキ周りの分解点検をして更に予備検査場で検査を受け陸運事務所のコースで本検査に入り新車検証とステッカーを交付する手順です…
このことにより4段階の点検・検査を経て車検を通すことになるので…まず!作業ミスとかは発生しません!今まで一度も本検査を落ちた事もありません…
一般整備工場とは上記の様な関係です…また私が忙しい時には外注で整備を頼んだりもすることができるのでとても助かっています…
さて…ディラーとの関係はというと…ほとんど整備を頼むことはありません…ただし営業車に明らかにクレームやリコールに関係するとみられる異常が有った場合は連絡を取り合います…これが結構あります…年間で20件近い事もあり…この場合はメーカーやディーラーとかなり揉めます…
ここで話せない様なリコール関係や保証関係の話も度々出ます…それをいかにお互いが妥協し解決するかです…そんな中でディラーの工場長とも打ち解けて話をできる間柄にもなります…
ディラーとは上記した様に保証やリコールなどの対応の際に稀に連絡を取り合う関係です…
まとめ…
如何でしたか?…車検を何処で受けたら良いかの質問からディラーの保証やクレームの深い話まで来てしまいました(⌒-⌒; )
ディラーはディラー…
一般整備工場は一般整備工場…
代行屋は代行屋…
それぞれの役割があるという事です…その役割を我々…車検依頼者がどの様に判断するかは一人一人の判断で決めるという事です…今回の質問者様の場合は【車検代行】でも良いと勧めましたが…
これが一年で5万キロ以上走るとかなると状況によってはディラーを勧めたかも知れません…私の車管理の話を参考にされて1人1人が最終的にお決め頂ければ宜しいかと思います…
以上です…
ではまたお会いしましょう…
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