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旧日本海軍飛行艇 川西【二式大艇】製作記

旧日本海軍飛行艇 川西【二式大艇】製作記
  • 1941年当時!世界最高の性能を誇る傑作機と言われた二式大艇
  • 開発当時の主力戦闘機(九六式艦上戦闘機)よりも早い最高速度240ノット(444km/h)
  • 航続距離はB17爆撃機の5割増と言う7400キロ以上(攻撃時6500キロ以上)
  • 20 mm機関砲多数を装備し強力な防御砲火(防弾装甲)
  • 魚雷攻撃を容易にするため小型飛行機並みの良好な操縦性
  • 1トン爆弾または800 kg魚雷2発搭載可能(当時日本軍機最大の攻撃力)
  • ウィキペディア参照

第1回目の飛行機模型製作は現代にも当時の技術が脈々と伝わる

旧日本海軍飛行艇 川西【二式大艇】の製作記です

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旧日本海軍飛行艇 川西【二式大艇】製作記

第二次大戦当時の軍用機を中心に飛行機模型を制作(現在はたまに)しています

Yahoo!ブログから引き継いで「はてなブログ」に投稿していた制作記を画像追加・加筆・再編集(リニューアル)してこちらのメインブログに随時移行します

たまに飛行機以外の模型の制作日記や画像も掲載します

模型を制作していく中でいろいろな疑問があると思います

  • 模型を組み立てる際の仮組みってなんですか?
  • 模型を組み立てる際の仮組みはなぜ必要なのですか?
  • キャノピーマスキングってなんですか?
  • 追加工作って何をするんですか?

そのような疑問について模型キットを組み立てながら画像を豊富に掲載して解説していきます

第一回目はアリイ(現在はマイクロエースで発売中)の旧日本海軍・大型飛行艇「川西 二式大艇12型」1/144スケールを使用した制作日記です

どうぞお楽しみに!

アリイ1/144 大戦機 No.8 二式大艇「ボックスアート」

「右クリック→新しいタブで画像を開く」で拡大できます

アリイ1/144 大戦機 No.8 二式大艇「組み立て説明書」

今回の模型制作で使用した素材は以下で販売されています

マイクロエース 1/144 大戦機 No.8 二式大艇
出典〜アマゾン

お値段もさほど高くなく気軽に模型を楽しめるキットだと思います

また長谷川製作所からは「1/72-二式大型飛行艇11型/第二次真珠湾攻撃隊」のモデルが発売されています

第二次真珠湾攻撃時(K作戦:1942年3月4〜5日)の姿を再現

新金型で発売された1/72の大きさで迫力ある「二式大型飛行艇 11型」を再現することができるでしょう

ハセガワ 1/72 日本海軍 川西 H8K1 二式大型飛行艇 11型 第二次真珠湾攻撃
ハセガワ 1/72 日本海軍 川西 H8K1 二式大型飛行艇 11型 第二次真珠湾攻撃 

横浜海軍航空隊の「Y-71」「Y-72」は、本機の航続距離を活かし、中継地点で潜水艦による洋上給油を受けることで、第二次真珠湾攻撃作戦を遂行

2機は目標に到達し爆弾を投下、無事に帰投しました

付属デカール(マーキング)

  • 増加試作第2号機 横浜海軍航空隊 所属機「Y-71」 橋爪 寿雄大尉乗機
  • 増加試作第4号機 横浜海軍航空隊 所属機「Y-72」 笹生少尉乗機

また 日本海軍 川西 H8K1 二式大型飛行艇の技術を参考に作られた海上自衛隊の「救難飛行艇 US-2」は青島文化教材社から1/144で発売されています

こちらの模型キットは1/144でありながら非常に精巧に型取りされた絶品の模型キットです

日本の大型飛行艇の勇姿ぜひ!模型で再現されてみてはいかがでしょうか

青島文化教材社 1/144 航空機 海上自衛隊 救難飛行艇 US-2
青島文化教材社 1/144 航空機 海上自衛隊 救難飛行艇 US-2
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組み立て開始!

旧日本海軍飛行艇【二式大艇】製作記Part1「仮組み立て」

旧日本海軍飛行艇【二式大艇】製作記Part1「仮組み立て」

制作日記part1は制作工程で大きな修正等が後で必要にならないようにするためにキットのパーツ(部品)をランナーから切り取って「仮組み立て」して成形状態を見てスムーズに作業が進むか確認します

この時点で部品同士の合いが悪かったり隙間ができていたりした場合はサンドペーパーやパテなどを使い修正して後で作業効率が悪くならないように事前に確認して修正しておく作業です

アリイの二式大艇は1/144のサイズでありながら

全幅26.38cm-実機寸法38.00m
全長19.53cm-実機寸法28.13m
全高 635cm-実機寸法9.15m

と完成するとかなりの大きさで迫力もあります

制作に当たって一つ一つ丁寧に作業しながら組み立てを進めていきます

それでは早速!仮組みについての作業を見ていきましょう

イメージ 1

仮組みをする際は接着ノリなどが残りにくいマスキングテープを使用して各部品を合わせていきます

胴体の右舷と左舷を仮組みし操縦席や各部のキャノピーを仮組みします

左右の主翼の上面と下面を組み合わせ胴体に仮組みします

左右の尾翼を胴体に仮組みします

イメージ 3

左右の胴体を仮組みしそれぞれの部品を胴体に仮組みした状態で全体のバランスを見てみます

左右の胴体の合わせ目に段差や隙間がないか、主翼の上面と下面の合わせ目に歪みや隙間ができないか、全体的に水平にバランスのとれた状態になっているか、などを確認します

イメージ 2

この時点で合わせ目に段差や隙間がある場合はサンドペーパーで削ったりパテを使って隙間を修正したりします

機体を乗せている移動用の台車は「フジミ1/72 三菱 零式水上観測機」に付属していた台車です

旧日本海軍飛行艇【二式大艇】製作記Part2「キャノピーマスキング開始!」

塗装に備えてマスキングテープを使い操縦席キャノピーのマスキングをします

マスキングテープはノリ残りも少なくきれいにカットできるタミヤ製のマスキングテープがお勧めです

キャノピーに15ミリ幅ほどのマスキングテープを大まかに貼り窓枠に沿って精密カッターナイフなどを使い丁寧に切り込みを入れて切ってきます

マスキングテープを貼って窓枠に沿って切っていく場合直線のカッターナイフだけではきれいに切れない場合があります

曲線になったカッターナイフをマスキングテープに押し当てて転がすようにカットしたり平形になったカッターナイフをマスキングテープに垂直に押し当ててカットしたりして作業を進めていきます

カッターナイフは以下の斜型・曲線型・平型の3本セットになったアートナイフがお勧めです

イメージ 1

精密カッターナイフを使い窓枠部分を切り取り窓部分にマスキングテープを貼った状態です

日本軍機は窓枠が多く特に今回は大型の二式大艇と言うことで窓枠のマスキング作業は大変です

この作業だけでも1時間以上かかります

イメージ 2

後方銃座の窓のマスキング作業もします

ここもマスキング作業だけで30分以上かかります

まだ前方銃座、上部銃座、左右銃座のマスキング残っています

1/144の四発エンジンの爆撃機は窓の数も多く一つ一つの窓の窓枠も多いので作業に時間がかかりますがこの作業を乗り越えるとだいぶ楽になります

キャノピーにマスキングテープを貼って窓枠に沿って切り込みを入れる作業は時間がかかることを頭に入れて一日1時間の作業を数日行うような気持ちで少しずつでも良いので根気強く行うことが大切です

座禅のような精神統一にもなります(;^。^)

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旧日本海軍飛行艇【二式大艇】製作記Part3「キャノピーマスキング完了!」

旧日本海軍飛行艇【二式大艇】製作記Part3「キャノピーマスキング完了!」

キャノピーのマスキング作業が全て完了しました!

ここまで1日平均2時間の作業で10日前後かかっていると思います

この時点で左右胴体を接着し合わせ目や隙間を修正し主翼と尾翼も胴体に取り付けています

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キャノピーのマスキング作業が終わった機体にエンジンとプロペラを仮付けしてみました

二式大艇は4発機でエンジンとプロペラを取り付けてみると迫力がありかっこいいです

イメージ 2

横から見るとわかりやすいと思いますが白い部分やサーフェイサーを塗っている箇所が修正した部分です

アリイの1/144【二式大艇】は古い模型ながら合いも良くさほど修正しなくても完成します

胴体各所には穴の開いてない覗き窓がまだ一杯あのですがここは最後にブラック→クリアーと流し込んで窓を表現します

イメージ 3

主翼と胴体の取り付け分(合わせ目)もパテを使用して修正しています

今回唯一修正に苦労した箇所でこの修正をしっかり行わないと機体胴体と主翼の水平が取れず仕上がりが悪くなってしまうのでしっかりと修正します

二式大艇の後からの姿もかっこいいですね

お勧めの飛行艇モデル

旧日本海軍飛行艇【二式大艇】製作記Part4「プロペラ/フロート等の制作」

キャノピーのマスキングと取り付けが済み機体本体の組み立てが終わったので小物関係の制作に取り掛かります

ランナーから切り離したプロペラ/フロート/800キロ魚雷/電探アンテナ/爆弾などの小物部品の型抜きした時などにできたバリや凹みなどを整形した後にクリップに挟んで塗装待ちの状態にしておきます

イメージ 1

実機ではプロペラの先端に回転中に接触しないように注意喚起のための塗装が施されています

ここの安全帯色は少し暗いイエローで最初に塗装しマスキングテープを0.5mm位の幅に細かく切ったものを貼り付けてからプロペラ全体にブラウンで塗装をします

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プロペラもそうですがフロートや800k魚雷などの細かいパーツはクリップで挟み塗装します

実機では主翼下に取り付けられるフロートの支柱の間には補強のためにX型にワイヤーが貼られています

模型でも雰囲気を出すためにピアノ線を使いワイヤーを再現してみるみました

ちょっとした追加工作でも大分雰囲気が変わってきます

旧日本海軍飛行艇【二式大艇】製作記Part5「マスキングと機体全体の塗装」

塗装作業が続きます

飛行機模型は塗り分けも多く塗装やマスキング作業も大変ですがこれも一つ一つあせらずじっくりと作業を進めていくことで完成に近づいていきます

作業途中の写真がなかなか取れず掲載している写真は機体各部の塗装が終了しマスキングした後機体全体を濃緑色で塗装した状態です

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塗装の作業工程としては

組み立てた機体にエンジンカウリング(エンジンカバー)を取り付けて機体全体の塗装の準備をします

機体下面色を塗装後マスキング作業を行い濃緑色の機体上面色を塗装した状態です

塗装した機体に最初に塗装をしておいたプロペラを取り付けてみました

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主翼前方に濃黄色で塗装されている敵味方識別帯も機体全体を塗装する前に塗装して乾燥させマスキングしておきます

機体下面のマスキングテープやキャノピーに貼ったマスキングテープは機体全体の塗装が乾燥後にはがします

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機体上面の塗装が濃緑色一色だと全体的にのっぺり感が出てしまうのでパネルやフラップごとに黒系の色や白系の色を加えたり色の濃薄を調整したりして実機のような雰囲気に塗装を調整していきます

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主翼下の左右フロートも支柱部分で上面と下面色の色に塗り分けます

1/144ですが機首先端に取り付ける電探や通常のアンテナに加え機首先端の機関砲や機体後部の機関砲も再現されています

細かい作業が続きます

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旧日本海軍飛行艇【二式大艇】製作記Part6「マスキング剥がしとフロート等の取り付け」

機体全体の塗装のために機体下面や敵味方識別帯などの各所に貼られていたマスキングテープを剥がして全体像を見ると見栄えも良くなり一気に作業が進んだように感じます

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敵味方識別帯のマスキングを剥がすと濃い黄色のラインが生えて機体全体を見栄えよくしてくれています

マスキング作業が大変だった操縦席キャノピーのマスキングや前方後方のキャノピーのマスキングテープを剥がすと窓枠が生えて実機のような感じが出てきます

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主翼下面の左右のフロントの支柱に追加したピアノ線のほかにフローと全体の歪みブレを防止するための補強ワイヤーもピアノ線で再現しました

こういうような追加加工をするだけでも実機にぐっと近づいてくるように感じませんか

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主翼左側のフロートにも同じように補強ワイヤーをピアノ線で再現しています

機首先端の左右に取り付けられている電探アンテナにも追加加工してピアノ線を取り付けています

実際の機体は陸上でも移動できるようにタイヤが取り付けられていますが模型でも再現されてます

完成までもうすぐです

旧日本海軍飛行艇【二式大艇】製作記Part7「二式大艇の大きさを検証する」

1/144の二式大艇の大きさを比較するために同じスケールのドイツ空軍「ハインケルHe111」やイギリス空軍「ホーカー・テンペスト」戦闘機等と比較してみました

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3機並べると、その大きさが一目瞭然!、ホーカーテンペストは単発戦闘機の中では大きいほうですが大艇の翼幅は3倍近くあります

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双発のHe111と比べても二倍近くあり、いかに大きかったかが良く判ります

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不幸にして戦争によって生み出された兵器でが、その技術は現在も新明和救難飛行艇に受け継がれ数多くの人命の救助に活躍しています

「二式大艇」機体詳細は↓

二式飛行艇 - Wikipedia

「 新明和救難飛行艇 US-1A」機体詳細は↓

US-1 - Wikipedia
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旧日本海軍飛行艇【二式大艇】製作記Part8「完成!二式大艇」

旧日本海軍飛行艇【二式大艇】完成しました!

完成画像とコメントでお楽しみ下さい

製作後の感想

アリイ1/144「日本海軍二式大型飛行艇一二型」張り線やアンテナ線も取り付けたかったのですが(時間があれば後日追加工作します)取敢えず完成とします

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アリイのボックスアート「味方潜水艦からの燃料補給を終えて再び真珠湾攻撃に向かう二式大艇」

2式大艇の航続距離の長さを利用して日本から遥か遠い真珠湾攻撃に参加した機体で太平洋上で潜水艦からの燃料を終えて再び離水し真珠湾攻撃に向かう二式大艇の有志です

このボックスアートを見て是非!作ってみたいと言う思いに駆られ二度目の二式大艇への挑戦でした

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だいぶ前ですが、一度目は長谷の1/72で挑戦してみたものの1/72サイズはとても大きくキット自体の成形状態も悪く私自身の模型を作る技術も未熟だった事から途中で断念してしまった苦い思い出があります

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今回は1/144と言う事もあり作り易いのではと思い、製作を始めたものの、主翼と胴体の合いの悪さ、コクピットはじめマスキングの多さと細かい点に苦労はしたものの、何とかクリアーして完成にこぎ着けました

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主翼下に取り付けられた800キロ魚雷

主翼左右に取り付けられた電探アンテナに0.1ミリのピアノ線で追加工作

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制作に当たって苦労したのが各キャノピーのマスキング作業

苦労した甲斐があって完成後は実機の雰囲気が出ていると思います

細かいところの手を抜かないと仕上がりが良い感じがします

イメージ 6

追加工作として、制作にあたって今回こだわったのが、補助フロートの張り線と機首、電探の追加工作でした

張り線の寸法や主翼との接着/合わせなどに苦労した甲斐があり、実機の雰囲気に近い作品に出来あがったのではないかと思っています

旧日本海軍飛行艇【二式大艇】製作記Part9「完成!高画質写真集」

「右クリック→新しいタブで画像を開く」で拡大できます

最後までご覧いただきありがとうございました

また別の記事でお会いしましょう

その他のおすすめ飛行艇モデル
旧日本海軍 大型飛行艇「二式大艇」参考書籍
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