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シリーズ第5回【論語から生き方を学ぶ】第2章~為政(いせい)後編17~24節…副題〜政を語る

論語 現代語訳 全文
  1. シリーズ第5回【論語から生き方を学ぶ】第2章~為政(いせい)後編17~24節…副題〜政を語る
    1. 権力者による数々の弾圧を乗り越えて今に伝わる《論語》…
    2. 偽善者が最も嫌い抑圧・抑制されてきた《論語》…
    3. 恥の文化を忘れたかごとく次々と起こる指導者の不正…
    4. 不正はびこる権力者に対する物言わぬ重圧の言葉…
    5. 現在に続く最古の哲学書・東洋の聖書…
    6. 混沌とした、今の時代を生きるための答えが見えてきます…
    7. 人間としての生き方を学ぶ…
    8. 生きていくための道しるべ…
    9. 論語は自信と勇気の源…
    10. 本当の幸せとは・喜びとは…
    11. 多くのことを私たちに悟らせてくれます…
  2. シリーズ第5回《第2章~為政(いせい)第17節~第24節…後編》
    1. 孔子、政治を語る
  3. 論語とは何か
  4. 書籍「完訳 論語」
  5. 政(まつりごとを)を司(つかさど)る
  6. 第2章~為政(いせい)第17節
    1. 先走りは良くない…物事は見極めてから行え
    2. 原文
    3. 私の解釈
    4. 私の感想
  7. 第2章~為政(いせい)第18節
    1. 著書を読み、広く見聞を広めるべし
    2. 原文
    3. 私の解釈
    4. 私の感想
  8. 第2章~為政(いせい)第19節
    1. 心のこもった政治・行政こそが民衆の喝采を浴びる
    2. 原文
    3. 私の解釈
    4. 私の感想
  9. 第2章~為政(いせい)第20節
    1. 君主が民衆を想う国家は繁栄する
    2. 原文
    3. 私の解釈
    4. 私の感想
  10. 第2章~為政(いせい)第21節
    1. 幸せに暮らしていること自体が政治に関わっている
    2. 原文
    3. 私の解釈
    4. 私の感想
  11. 第2章~為政(いせい)第22節
    1. 生きていく中でまずは人として信頼されること
    2. 原文
    3. 私の解釈
    4. 私の感想
  12. 第2章~為政(いせい)第23節
    1. 慈悲を持った政治は長続きする
    2. 原文
    3. 私の解釈
    4. 私の感想
  13. 第2章~為政(いせい)第24節
    1. 困っている人がいたら、見て見ぬふりはするな
    2. 原文
    3. 私の解釈
    4. 私の感想
  14. まとめ
  15. 参考文献
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    1. 関連
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シリーズ第5回【論語から生き方を学ぶ】第2章~為政(いせい)後編17~24節…副題〜政を語る

権力者による数々の弾圧を乗り越えて今に伝わる《論語》…

偽善者が最も嫌い抑圧・抑制されてきた《論語》…

恥の文化を忘れたかごとく次々と起こる指導者の不正…

不正はびこる権力者に対する物言わぬ重圧の言葉…

現在に続く最古の哲学書・東洋の聖書…

混沌とした、今の時代を生きるための答えが見えてきます…

人間としての生き方を学ぶ…

生きていくための道しるべ…

論語は自信と勇気の源…

本当の幸せとは・喜びとは…

多くのことを私たちに悟らせてくれます…

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シリーズ第5回《第2章~為政(いせい)第17節~第24節…後編》

孔子、政治を語る

第2章は私の大好きな政治の話です

※(社会に対する孝行、親に対する孝行に関する節も登場します。)

一体どのようなことが書かれているのでしょうか?読むのがとても楽しみです

そして今回はどのような、ことわざ・名言が出てくるのでしょうか?そして今日でも使われている4文字熟語の話も紹介されているのでしょうか

心豊かに人生を送るためにも論語はとても良い読み物です、一緒に読み進め勉強していきましょう

引き続き前回までと被る内容が続きます

シリーズ5回目の記事に直接飛びたい方は下のリンクから呼び込むことができるのでご利用ください。⬇︎

歴史書【論語】から生き方を学ぶ⑤…第2章~為政(いせい)第17節〜第24節…後編

前回までの生き方を学ぶ…シリーズをご覧になってない方は以下のリンクから、それぞれご覧ください

歴史書【論語】から生き方を学ぶ①…第1章~学而(がくじ)第1~8節…前編

歴史書【論語】から生き方を学ぶ②…第1章~学而(がくじ)第9~16節…後編

歴史書【論語】から生き方を学ぶ③…第2章~為政(いせい)第1節〜第8節…中編

歴史書【論語】から生き方を学ぶ④…第2章~為政(いせい)第9節〜第16節…後編

この記事を初めて読まれる方はこのまま下の記事にお進み下さい

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論語とは何か

紀元前500年代、今から2500年以上前に中国に実在した孔子と言う君子(くんし)の言葉をそのお弟子さんたちにより言い伝えられ現在でも広く使われている名言やことわざです

「へーこんなことわざも論語から来ているの!…」

「この4文字熟語は原点が論語なの!…」

知らず知らずのうちに日本人の生活に溶け込んで論語が使われています

そのような論語について書かれた書籍はたくさん出版されていますがその中で今回私が記事を書くにあたって参考にした本が…

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書籍「完訳 論語」

井波律子(訳)「完訳 論語」

井波律子(訳)「完訳 論語」

副題「論語 世界へのいざない」

論語の第1章から第20章、全512節の解説・解釈がされています

論語を全て網羅した現代語訳の数少ない本です

あなたにとっての生きるためのヒントが必ず見つかるでしょう

楽天ブックのレビューを見る

アマゾンのレビューを見る

井波律子(訳)「完訳 論語」

岩波書店から発売されている井波律子さんが訳した論語の書籍「完訳 論語」です

この本は全編にわたり全ての論語の現代語訳がしっかりと書かれていて論語を勉強するにはもってこいのお勧めの一冊ではないでしょうか

この著書には論語の現代語訳とともに論語の意味・解説も記述されています

論語は読む人によってその解釈も変わって来ます

論語は読者が主役になれる本なのです

読者の思想・信条により論語の内容の捉え方は変わってくるのです

今回は私(そら)の解釈に沿って読み進め、記事を書いていきます

読者の皆様には私の思想・信条も見えてくるのではないかと思います

今回の記事や論語を読んで皆さんはどのように解釈されるでしょうか?

論語は各章が16~30節以上の『孔子やお弟子さんの発言された言葉』から構成されており第20章まで全部で512節ありますく

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政(まつりごとを)を司(つかさど)る

シリーズ第5回目は第2章~為政(いせい)第17節〜第24節まで、記事にまとめて行きます

※為政(いせい)とは~政治を行うこと

※為政(いせい)の章は24節からなります、1〜8節までは前編、9〜16節までは中編、17〜24節までは後編として記事を書いていきます、第2章〜為政ではどのような名言が出てくるのでしょうかとても楽しみです

井波律子(訳)著書…歴史書【論語】から生き方を学ぶ…を私なりに解説し感想を述べた記事でシリーズ化してお届けしています

そして本記事はそれのシリーズ5作目となります

では早速!第2章~為政(いせい)後編…第17節目から読み進めていきましょう

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第2章~為政(いせい)第17節

知識を学びよく考え

頭に浮かぶ将来の姿が見えてきたならば、筋道を立てて行動に移すが良い

ただし…知識を溜め込むばかりで動かないのもまたよくない

先走りは良くない…物事は見極めてから行え

原文

  • 子曰。由。誨女知之乎。知之爲知之。不知爲不知。是知也

※誨(かい)…さとす。教える。

※女(なんじ)…「汝」と同じ。あなたに。おぬしに。

※之 (これ)…上の語が動詞であることを示すだけの語助の字。

※乎(か&や)…疑問の意を示す。〜してあげようか。

※是(これ)…「それが…である」の意。

私の解釈

  • 子(し)曰(いわ)く
  • 由(ゆう)、女(なんじ)に之(これ)を知(し)ることを誨(おし)えん乎(か)。
  • 之(これ)を知(し)るを之(これ)を知(し)ると為(な)し、知(し)らざるを知(し)らずと為(な)す。
  • 是(こ)れ知(し)るなり。

孔子先生が言われた、由(子路)、君に知るとはどういうことか教えてあげようか。

わかっている事は分かっていると、確認し、わからない事は分からないと、疑問に思っていること。

この事をもって知っていると言うことだよ。

私の感想

この詩を理解するには子路の性格をまず知らねばなりません

子路は孔子先生よりも9歳、年下で勇猛果敢で孔子先生にも信頼されて、一途な思いで師事して尊敬し教えを受けるのだったが、少し先走りするような性格でした

孔門十哲の一人で、姓は仲(ちゅう)、名を由(ゆう)と言い、(あざな)を子路と言う、季路とも呼ばれる事があり、二十四節気の一人にも選ばれることがある

あと先、考えずに突き進む性格を持っていることから、孔子先生が子路に対してあなたのような性格の人はよく考えてから行動しなさい

ということを噛み砕いて間接的にやんわりと話されたと言うことです

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第2章~為政(いせい)第18節

可愛い子には旅させろ

学問を学び知識をため込むだけでは身に付かない

遠く離れた地を旅して見聞を広め実際に見た知識を身をもって感じ取ることで自分のものとすることができ、生きていく中で将来にわたって、知識として役に立つことが出てくる

著書を読み、広く見聞を広めるべし

原文

  • 子張學干祿。子曰。多聞闕疑。愼言其餘。則寡尤。多見闕殆。愼行其餘。則寡悔。言寡尤。行寡悔。祿在其中矣。

※子張(しちょう)… 孔子の弟子。姓は顓孫(せんそん)、名は師、字は子張。孔子より48歳年下

※干禄(かんろく)… 俸禄を求めること。仕官を望むこと。幸いを求めること。

※闕(けつ)… か(欠)ける。足りない。のぞ(除)く。

※殆(あやう)い…あやうい/あぶない/危険な/ほとんどなどの意味をもつ

※尤(ゆう)なる…ことなる。すぐれる。すぐれている。とりわけ。

※在其中 … 求めなくても自然に得られるようになる。

私の解釈

  • 子(し)張(ちょう)、禄(ろく)を干(もと)むるを学(まな)ぶ。
  • 子(し)曰(いわ)く、多く聞きて疑わしきを闕(か)き慎(つつし)みて其(そ)の余(あま)りを言えば尤(とが)め寡(すく)なし。

子張が、「どうしたら、官僚になって生活していくことができますか?」と先生に尋ねた。先生が説いた。まずもって、できるだけ多くの知識を学びなさい、その中で疑わしいものは省いて、間違いのないものだけを発言していれば、確かな知識が身につきまた周りから悪く見られることもないでしょう

  • 多く見て殆(あやう)きを闕(か)き、慎(つつし)みて其(そ)の余(あま)りを行(おこな)えば悔(く)い寡(すく)なし。
  • 言(げん)に尤(とが)め寡(すく)なく、行(おこな)いに悔(く)い寡(すく)なければ、禄(ろく)其(そ)の中(うち)に在(あ)り。

またできるだけ多くの現実を見て見聞を広めそして行動を起こす際は、危険を避けて自分ができる、自信のあることだけを進めて行けば、後悔することも、また非難されたとしても理路整然と説明ができることになり、自然に官僚の道へ近づくことになるでしょう

私の感想

孔子先生の所になぜこんなにも弟子が集まったのか、少し疑問に思っていました。

もちろん書経を学んで人の生き方・あり方を学ぶということはあったと思うのですが、それと同時に現在の予備校的性格もあったのではないかとこの会話を通じて思わせます。

孔子先生の所には先生を慕って色々な人たちが学問を教わりに来たのですが…

その中の一つの目的というのが就職活動という面もあったということだと思います。

優れた孔子先生の授業を受けたということであれば、特に公的機関や王朝に仕える家臣になったり、官僚として抜擢される可能性が高かったのではないかと推察します。

そのため官職や家臣になるために来た、若い人たちもたくさんいたのではないかと思われます、そんな中の一人である子張が先生に就職の相談をしたということなのでしょう。

子張の「どうしたら官職に就てお給料をもらえるのでしょうか?」と言う、不躾とも思われるような質問に先生は答えて…

できるだけ多くの知識を吸収し、またできるだけ多くのものを見て、広く見聞を広めることが大事だということを述べています。

その中からあやふやな事、自信のないことを省き確信と自信のあることだけに絞って、普段のありのままの姿で挑むことによって自然に官僚になれるということをやんわりと答えておられます

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第2章~為政(いせい)第19節

不正を行わず、民衆を裏切ることなく

利権団体と癒着することなく

国民の最大の利益になる政治・行政を真剣に行うならば多くの国民から喝采を受けるでしょう

1部のものだけのために政治・行政を行うのであれば蔑まされ代々に渡って、怨まれ不幸な結末に終わるでしょう

心のこもった政治・行政こそが民衆の喝采を浴びる

原文

  • 哀公問曰。何爲則民服。孔子對曰。舉直錯諸枉。則民服。舉枉錯諸直。則民不服。
  • 哀公(あいこう)… 魯の国の君主。
  • 民(たみ)… 一般人民。
  • 服(ふく)… 服従。
  • 何為(なにな)さば…なにを〜どうすれば。
  • 對曰…答えて説いた
  • 挙(あ)げる… 抜擢する。採用する。
  • 直(なお)きに… 正しい人。正直な人。
  • 錯(お)けば… 上に置く。
  • 諸(これ)… 「これを~に」と訳す。
  • 枉(まが)れる… 正しくない人。不正直な人。不正な人。
  • 舉直錯諸枉…不適格な人間を適格な人間の上に置く

私の解釈

  • 哀公(あいこう)問(と)うて曰(いわ)く、何を為(な)さば則(すなわ)ち民(たみ)服(ふく)せん。

哀公が尋ねられた、どうすれば民衆は従うでしょうか

  • 孔子対(こた)えて曰(いわ)く、直(なお)きを挙(あ)げて諸(これ)を枉(まが)れるに錯(お)けば、民(たみ)服(ふく)せん。枉(まが)れるを挙(あ)げて諸(これ)を直きに錯(お)けば、則(すなわ)ち民服せず

孔子は答えて言われた、正しいものを抜擢して不正なものの上に置けば民衆は従います、不正なものを抜擢して正しいものの上に置けば民衆は従いません

私の感想

まさに今の時代の政治状況(政治家と官僚の腐敗)を予測していたかのような先生と哀公の会話です

しかしまだ魯国の哀公(あいこう)君子のように孔子先生に意見を伺っていたようであれば救われるというものですが…

現代の政治体制・官僚体制の腐敗ぶり、無法状態に陥り当たり前のように不正・癒着が蔓延しそれとともに国家の財産が一部の輩に次々と奪われて行く

腐敗・癒着体制が最高潮に達すると国家の三権分立さえも機能しなくなり、国民はじわじわと不幸を味わって行くことになる

孔子先生は1200年も前から腐敗政治家・腐敗官僚に警笛を鳴らしていたのです

私たち、国民一人一人があらゆる機会を利用して、政治家や官僚に対して厳しい目を向けなければなりません

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第2章~為政(いせい)第20節

君主・公民が国民を思い政治・行政に携わるのであればその国は繁栄し長く続くでしょう

君主・公民が国民から背を向け、1部の人のためだけの政治行政を行うならば、国内は混乱し人々は不幸な生活を強いられるでしょう

君主が民衆を想う国家は繁栄する

原文

  • 季康子問。使民敬忠以勸。如之何。子曰。臨之以莊則敬。孝慈則忠。舉善而教不能則勸。
  • 季康子(きこうし)…春秋時代大夫。魯の三桓氏の一つで季孫氏の七代目。
  • 敬忠 … 目上の人を敬い、忠義を尽くすこと。
  • 勧 … 人民が自発的に仕事に励む。
  • 如之何 … どうしたらよいか。
  • 荘 …行儀作法が厳重。おごそか。立派に飾る。
  • 孝慈 … 親孝行し、子孫をかわいがる。
  • 挙善 … 善行ある者を登用する。
  • 教不能 … 能力に乏しい者を教え導く。
  • 則勸 … 仕事に励む。

私の解釈

  • 季康子(きこうし)問う。民をして敬忠(けいちゅう)にして、以(もっ)て勧(すす)ましむるには、之(これ)を如何(いかん)せん。

季康子が尋ねた。人々が真剣に心を込めて努力し民衆が真心を尽くすようにするにはどうやったらよいものでしょうか。

  • 子曰く、之(これ)に臨(のぞ)むに荘(そう)を以(もっ)てすれば則(すなわ)ち敬(けい)、孝慈(こうじ)なれば則(すなわ)ち忠(ちゅう)、善(ぜん)を挙(あ)げて不能を教うれば勧む。

先生がおっしゃった、もし民衆に立派な態度で真心をもって接するならば、民衆は誠実な態度で務めるでしょう

日々の努力をねぎらい、気遣いして優しく接し、優れた上司の元で働くならば、仕事に励み真面目に務めるでしょう

優秀なるものを重要ポストに置き、能力に欠けるものを的確に指導してあげることにより自発的に努力して努めることになるでしょう

私の感想

このような態度で君子・上司が接してくれるのであれば、大げさな言い方かもしれないが、部下たちは己の命までも捧げるつもりで、公職または企業・組織に貢献するであろうと思います

歯の浮いたような話と言われそうですが、2500年も前にこのような話をされていたというのは誠に心強く孔子という人物がいかに国家国民を想っていたかが窺われます

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第2章~為政(いせい)第21節

幸せに暮らしていること自体が政治に関わっている

原文

  • 或謂孔子曰。子奚不爲政。子曰。書云。孝乎惟孝。友于兄弟。施於有政。是亦爲政。奚其爲爲政。

語訳

  • 或 … 「あるひと」と読む。
  • 奚(なん)ぞ…どうして。なぜ。
  • 為政 … 政治に携わる。
  • 書 … 書経。ただし、現存の書経には見えない。晋代に成立したといわれている偽古文尚書・君陳篇には「惟孝、友于兄弟、克施有政」とある。
  • 孝乎惟孝 … 『集解』に引く包咸ほうかんの注には「大孝を美するの辞」(美大孝之辭)とある。
  • 乎 … 『義疏』では「于」に作る。
  • 友于兄弟 … 兄弟の仲がよい。
  • 施 … 移し及ぼす。
  • 有政 … 政治。有は助辞。
  • 是亦為政 … 『義疏』では「是亦為政也」に作る。

私の解釈

  • (あるひと)孔子に謂()いて曰く、子()(なん)ぞ政(まつりごと)を為()さざる。

ある人が孔子に問いただしてみた、あなたはどうして政治に関わろうとしないんですか?

いて…いい。いわれ。理由。

  • ()(いわ)く、書(しょ)に云()う、孝(こう)なるか惟()れ孝(こう)、兄弟(けいてい)に友(ゆう)なり、有政(ゆうせい)に施(ほどこ)すと。

孔子先生が説いた、書経に以下のように書かれています

「親に孝行し、兄弟仲良く家族が幸せに暮らしていることもまた、立派に政治に貢献していることにつながります」と…

決して政治に直接、参加することだけが政治に関わると言うことでは無いのです

惟れ…これも。この事も。 おもう。よく考える。

  • ()れ亦()た政(まつりごと)を為()すなり。奚(なん)ぞ其()れ政(まつりごと)を為()すことを為()さん。

これもまた政治に携わっていることです、選挙に出たり政治活動をして、直接的に政治に関わるだけが政治参加ではありません

争いごとをなくし、日常を平穏に暮らすことも政治参加している一つです。

※奚(なん)ぞ…どうして。なぜ。

私の感想

まさにその通りですね、政治と言うものを直接的に捉える見方しか考えない人が多い中で、孔子は人々が家族内で平安に幸せに暮らしていること自体が政治に参加してることなんだと説いたのです

私はこの孔子の発言を更に拡大解釈することによって政治家や官僚さえもいないそれぞれの自治体ごと、もっと言うと各地区毎に皆が協力し合いこじんまりとした中で行政を行っていくこと自体につながっていくのではないかと考えます

もちろんすべての行政を行えるわけではないのですが、この考えは地方分権の考えにつながります、要するに国が行うべきは、国防・外交などの1部の機関に留め、残りの行政サービスや公共事業に関しては地方分権の形をとり、地方それぞれが協力し合いながら自治を進めていくと言う形に持っていけるのではないかと考えます

要するに行政サービス・公共事業をもっと国民の間近で見える形にすることにより、不正・談合や不当な取引を監視できると言う利点も出てきます、また不当なお金が政治家や政党に政治献金として入りにくくなると言う構造にもなります、

なんといっても監視できると言う利点も出てきます、地方に体力がつき地域格差と言う本来であればあってはならない格差も解消されます

孔子の話から少し離れましたが、政治に関わると言う事は政治、自体が地方や国民一人ひとりに近づいていく、近づいてくると言うことも大切なことだと考えます、

選挙期間も、寒い冬の時期や暑い夏の時期を外し、投票日においては全国民が休日となる位の制度を作り、すべての国民が参加しやすい選挙制度を取り入れることもまた大切なことです

そういった中で孔子が述べられた家族や地域が平和に暮らしている事こそが選挙に参加していると言えると同時に、選挙はまさに政(まつりごと)・祭り事として捉え全ての人が投票に行ける、行きたくなる環境を作るのもまた政治の仕事だと私は思います

第2章~為政(いせい)第22節

まずは人として信頼されること、そのためには相手を信頼すること

相手を信頼するためには、礼儀と節度を持って接すること

礼儀と節度を持って接すれば友をつくることもできる

生きていく中でまずは人として信頼されること

原文

  • 子曰。人而無信。不知其可也。大車無輗。小車無軏。其何以行之哉。

語釈

  • 信 … 信頼。
  • 大車 …牛車。
  • 輗(げい)…牛車のタイヤを止めるためのくさび
  • 小車 …馬車
  • 軏(げつ)…馬車と馬を結ぶ連結器
  • 何以(なにをもって)…どうして。どういうことで。
  • 行(やる)…車を動かす。

私の解釈

  • 子(し)曰く、人にして信(しん)無くんば、其の可なるを知らざるなり。

先生がおっしゃった、人として信頼や信用できないようでは、その人の将来も見えてこないものです。

※信…嘘をいわない。まこと。

※可なる…思った以上に。とても。可能性。

  • 大車(たいしゃ)に輗(げい)無く、小車(しょうしゃ)に軏(げつ)無くんば、其れ何を以てか之(これ)を行(や)らんや。

信頼や信用がないということは、牛車のタイヤの揺れを止めるクサビが外れ欠けているか、馬車の連結部が壊れている状態と同じで、この先に良い未来があるとは思えません

私の感想

信のない人を信頼や信用のできない人といういう風に解釈しました

そして孔子はこの信のない人のことを、壊れたタイヤや壊れた連結部に例えて話されています

このような人物というのは話をコロコロと変えたり、またどこへ向かうかわからないというような例えです。

そのような人間であってはならない、他人から信頼や信用を勝ち取るには、常日頃から誠実に節度を持って接していなければならないと言う教えです

第2章~為政(いせい)第23節

慈悲を持った政治は長続きする

原文

  • 子張問。十世可知也。子曰。殷因於夏禮。所損益可知也。周因於殷禮。所損益可知也。其或繼周者。雖百世可知也。

語訳

  • 子張(しちょう) … 孔子の弟子。
  • 十世 …10代
  • 可…可能。できる。
  • 知…わかる。想像する。
  • 也…どうだろうか?。
  • 夏・殷・周 … 古代の三王朝。「三代」ともいう。
  • 因 … うけついで従う。
  • 所 … 「礼」を指す。
  • 損益…足したり減らしたりすること。増減。
  • 其或継周者 … もし現在の周王朝のあとを継ぐ王朝があるとすれば。「者」は王朝を指す。
  • 百世 … 百代
  • 雖百世可知也 … 『義疏』では「雖百世亦可知也」に作る

私の解釈

  • 子張(しちょう)問う、十世(じゅっせい)知るべきや。

子張が尋ねた、周王朝が10代先にどうなっているか予想できますか。

  • 子曰く、殷(いん)は夏(か)の礼(れい)に因(よ)る。損益(そんえき)する所(ところ)知るべきなり。

先生が答えた、殷王朝は夏王朝の礼節・礼法を引き継いだ。良い所、悪い所を改善して来た事は、承知していることです

礼法…効率の良い型と行動

  • 周(しゅう)は殷(いん)の礼に因(よ)る。損益する所知るべきなり。

周王朝は殷王朝の礼節・礼法を引き継ぎました。これもまた、良い所、悪い所を改善してきたことは承知していることです

  • 其(そ)れ或(ある)いは周に継ぐ者は、百世(ひゃくせい)と雖(いえど)も知るべきなり。

そのように過去の礼節・礼法を大切に引き継いできた周王朝は、100代先といえども安定した王朝が続くことでしょう

私の感想

孔子と子張の会話からも分かる通り、夏王朝から殷王朝へ、そして殷王朝から周王朝と脈々と大切に扱われ、受け継がれてきた礼節や礼法を大事にする周王朝であるならば、この先、100代後であっても安定した王朝が続くでしょうと、先生は語ったのではないかと私は思います。

実際、周王朝は諸国が覇権を争う春秋時代(前770~前403)や、戦国時代(前403〜前222)の乱世が四百数十年にわたってあり、衰微していったものの、西周・東周時代の両方を合わせると800年近くも続いた中国史上、最も長い王朝だったのです

※衰微(すいび)…衰えて、勢いが弱ること。

第2章~為政(いせい)第24節

困った人がいたら自分ができることをしてあげよう

二宮金次郎の言葉…金ある人は金を出せ、知恵ある人は知恵を出せ、何もない人は力出せ

※両親をなくし、小さかった金次郎は、護岸工事の時に大人達に、草鞋を作ってあげたそうです

困っている人がいたら、見て見ぬふりはするな

原文

  • 子曰。非其鬼而祭之。諂也。見義不爲。無勇也。

私の解釈

  • 子(し)曰く、其の鬼(き)に非(あら)ずして之(これ)を祭(まつ)るは諂(へつら)いなり。

先生が言われた、当然、大事にしなければならない先祖の霊を粗末にし、自身の霊魂でもないものを大事に祀っているのは卑劣な事です。

※其の…聞き手に近い人や物を指す

※鬼 …先祖の霊。

※非ずして…〜していない

※諂 … へつらう。こびる。

  • 義(ぎ)を見て為(な)さざるは勇(ゆう)無(な)きなり。

行うべき道理にかなった行動を目の前に見ていながら、他のことにうつつを抜かして正しい行動をしようとしないのは、優柔不断で勇気がないからである。

※義…条理。正しい道。道理にかなったこと。人道に従うこと。

※勇 … 勇気。

私の感想

自身の先祖の霊魂を粗末にし、私利・私欲を求めて有力者の霊魂や、社会秩序に反する教団の霊魂を祀ったりするのは、卑劣な行為で権力に媚びるための見っともない行動である

まずは先祖を大事にし、まっとうな生き方をしなさいと諭したものと思います

人として嘘・偽りと分かりつつも、己の私利・私欲、組織の維持・継続のために、正しいことを言わず、権力者に諂い、権力に媚びりつくために嘘、偽りを当たり前のように口走る人間と言うものは、卑劣であり、人間として生きる価値がない。

孔子は権力者にこびりつく人や権力を欲しいままにして、無法を働く人間に対して、痛烈な批判をしていたのではないでしょうか

現代でも《義を見て為さざるは勇なきなり》は有名な言葉で…

この言葉から〔困ったことに直面したときに知らんフリをして逃げ腰になり、他の人のことを思いやらずに、人としてなすべきことをやらないのは卑怯きわまりない愚か者である〕

と言うふうに使われています。

政治家・官僚の不正・嘘・偽りが毎週のようにメディアで報じられ権力の腐敗が目に余る状態です、持って率先して論語を学び・孔子の精神に学び、公民として民衆のために働かなければならない人々が、このような有様では国の繁栄どころか民衆の幸せも程遠い状態です

公民はもちろんの事、私たち民衆も現状に満足することなく2500年以上も前の孔子が活躍した時代から聖徳太子・空海・二宮金治郎・渋沢栄一と脈々と受け継がれてきた孔子の教え《論語》をもっともっと広く世に広め世界でも唯一の《性善説国家=日本》として世界の模範となる国としてまた国民として、発展できる様に私たち一人一人も努力していきましょう。

まとめ

論語から生き方を学ぶ《第2章~為政》はこの回で終わりとなります

一見、難しく思えると感じる、政治の話も孔子はとてもわかりやすくと説いていました

孔子が一貫して解いていた相手と言うのは私たち庶民と言うよりも権力の頂点に立っている君主を始めとした政治家や公民として働く人たちに対しての倫理・モラルを説いていたように感じました

このように国の自治を直接、司り国の行方を左右する人たちに対して解いたものが論語とも言えます

ただし、私たち国民一人一人も、政治は政治家や公民に任せておけば良いと言う考えではなく、孔子の言われるように見て、見ぬふりをせず、積極的に政治に参加することもまた国民の生活を良くするため、幸福になるためにも必要なことではないでしょうか…

次回からは「生き方を学ぶ…第3章〜八佾篇(はちいつへん)」です、歌と踊りを愛した孔子先生のお話です、どんな話が出てくるのでしょうか?とても楽しみです!また一緒に勉強していきましょう

今回も最後までお読みいただきありがとうございました

また次回の記事でお会いしましょう

参考文献

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