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歴史書【論語】から生き方を学ぶ②第1章~学而(がくじ)9~16節…後編

論語 現代語訳 全文
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歴史書【論語】から生き方を学ぶ②第1章~学而(がくじ)9~16節…後編

論語の解釈は読み手が主役…

読み手によって解釈が変わる…

読み手の解釈により自身の性格・思想がわかる…

現在に続く最古の哲学書・東洋の聖書…

人間としての生き方を学ぶ…

生きていくための道しるべ…

論語は自信と勇気の源…

本当の幸せとは・喜びとは…

多くのことを私たちに悟らせてくれます…

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五徳とは?切磋琢磨の起源は?

歴史書【論語】から生き方を学ぶ…シリーズ第2回目はいよいよ《五徳》と言う言葉や4文字熟語としも知られる《切磋琢磨》と言う言葉が出てきます!

論語の中でも特に注目を浴びる言葉《五徳》…皆さんの中にも一度は聞いたことがある方もいるのではないでしょうか?…

著名な方の講演などでもよく用いられてお話をされています、また企業の社訓や団体等の進むべき方向性を表す言葉としてまた活動を行う上での指針としての思いを《五徳》の言葉を用いて掲げています

論語から生き方を学ぶシリーズの中でも特に大事な言葉の1つです

そしてもう一つの有名な4文字熟語《切磋琢磨》…

あまりにも有名ですよね!当たり前のように日常的に使われているこの言葉…

この言葉も2500年以上も前から受け継がれてきた言葉なのです…この言葉を孔子はどのような場面でどのようにお話しされたのでしょうか?このことも今回、読者の皆さんにお話しできると思います

心豊かに人生を送るためにも論語はとても良い読み物です、一緒に読み進め勉強していきましょう

引き続き第一回目と被る内容が続きます

第2回目の記事に直接飛びたい方は以下のリンクから呼び込むことができるのでご利用ください

歴史書【論語】から生き方を学ぶ②…第1章~学而がくじ(9~16節)後編

「歴史書【論語】から生き方を学ぶ①…第1章~学而(1~8節)前編」をまだご覧になってない方は以下のリンクからご覧ください

歴史書【論語】から生き方を学ぶ①…第1章~学而(1~8節)前編

この記事を初めて読まれる方はこのまま下の記事にお進み下さい

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論語とは何か

紀元前500年代、今から2500年以上前に中国に実在した孔子と言う君子(くんし)の言葉をそのお弟子さんたちにより言い伝えられ現在でも広く使われている名言やことわざです

「へーこんなことわざも論語から来ているの!…」

「この4文字熟語は原点が論語なの!…」

知らず知らずのうちに日本人の生活に溶け込んで論語が使われています

そのような論語について書かれた書籍はたくさん出版されていますがその中で今回私が記事を書くにあたって参考にした本が…

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書籍「完訳 論語」

井波律子(訳)「完訳 論語」

井波律子(訳)「完訳 論語」

副題「論語 世界へのいざない」

論語の第1章から第20章、全512節の解説・解釈がされています

論語を全て網羅した現代語訳の数少ない本です

あなたにとっての生きるためのヒントが必ず見つかるでしょう

楽天ブックのレビューを見る

アマゾンのレビューを見る

岩波書店から発売されている井波律子さんが訳した論語の書籍「完訳 論語」です

この本は全編にわたり全ての論語の現代語訳がしっかりと書かれていて論語を勉強するにはもってこいのお勧めの一冊ではないでしょうか

この著書には論語の現代語訳とともに論語の意味・解説も記述されています

論語は読む人によってその解釈も変わって来ます

また論語は読者が主役になれる本なのです

読者の思想・信条により論語の内容の捉え方は変わってくるのです

今回は私(そら)の解釈に沿って読み進め、記事を書いていきます

読者の皆様には私の思想・信条も見えてくるのではないかと思います

今回の記事や論語を読んで皆さんはどのように解釈されるでしょうか?

論語は各章が16~30節以上の『孔子やお弟子さんの発言された言葉』から構成されており第20章まで全部で512節あります

第1回目は第1章(学而~がくじ)の名言について記事にまとめて行きます

※学而(がくじ)とは~論語の第1番目の章のことで「学而第一」とも言います

※「学而」の章は16の節からなりものごとを学ぶ姿勢や人としての生き方・あり方の基本について述べられています

井波律子(訳)「完訳 論語」を題材とした…歴史書【論語】から生き方を学ぶ…を私なりに解説し感想を述べた記事でシリーズ化してお届けするつもりです

そして本記事はそれの第二回目となります

では早速!第1章~第9節から読み進めていきましょう

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第1章~学而(がくじ)第9節

  • 曾子(そうし)曰(いわ)く、終りを慎(つつし)み、遠(とお)きを追えば、民(たみ)の徳(とく) 厚(あつ)きに帰(き)せん

私の解釈

曾子(そうし)曰(いわ)く、終りを慎(つつし)み、遠(とお)きを追えば、民(たみ)の徳(とく) 厚(あつ)きに帰(き)せん

曾先生が言われた、皆が先祖を思い父母の葬式を哀悼の意をこめて質素に丁寧に行い、それに伴い遠い先祖に感謝をし祭祀・供養を心を込めて行えば、国民それぞれの心も穏やかになり他人をも気遣う心優しき民衆となるでしょう

私の感想

多くの著書の解釈では1個人1家族の思いを曾子が述べられたと記されている書物が多い中で私が解釈した内容はもっと大きな目でとらえた言葉ではないかと思います

個々人それぞれ、国民一人一人が家族・親戚・知人友人などの死に面したときに故人の死を惜しみ丁重に祭祀・供養を行い、同時に遠き先祖を大切に思う気持ちがあるのであれば、国全体に暖かい空気が流れるようになり穏やかで安定した国家が築けるでしょう

これも拡大解釈と言われそうですが私はそのような思いもあったのではないかと頭に浮かびます

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第1章~学而(がくじ)第10節

人を思いやること

人の役に立つこと

人から信頼されること

そのためには常日頃から誠心誠意、人に接し嘘をつかずおごることなく謙虚に生きていくことが大切です

  • 子禽(しきん)、子貢(しこう)に問いて曰(いわ)く、夫子(ふうし)の是(こ)の邦(くに)に至(いた)るや、必ず其(そ)の政(まつりごと)を聞く。之(これ)を求めたるか、抑(そもそも)之(これ)を与えたるか。子貢(しこう)曰く、夫子(ふうし)は温・良・恭・倹・譲を以(もっ)て之(これ)を得たり夫子(ふうし)の之(これ)を求むるや、其れ諸(こ)れ人の之を求むると異(こと)なるか。

※子禽(しきん)と子貢(しこう)~2人とも孔子のお弟子さんで子貢が子禽の兄弟子になります

私の解釈

子禽(しきん)、子貢(しこう)に問いて曰(いわ)く、夫子(ふうし)の是(こ)の邦(くに)に至(いた)るや、必ず其(そ)の政(まつりごと)を聞く。

子禽(しきん)が子貢(しこう)にたずねた、「孔先生はどこの国に行っても、その国の政治に関わることになりますが…」。

之(これ)を求めたるか、抑(そもそも)之(これ)を与えたるか。

「…それは孔先生の方から率先して出向かれるのでしょうか、それとも先方から要望がありそれに応える形で関わっているのでしょうか?…」。

子貢(しこう)曰く、夫子(ふうし)は温・良・恭・倹・譲を以(もっ)て之(これ)を得たり

子貢が答えた、「…孔先生は、温・良・恭・倹・譲の五つの徳を身につけておられるので、自然と周りの人たちが孔先生を頼りにされるのだと思います…」。

五徳
  • ※~温:おだやかな人柄
  • ※~良:素直な人柄
  • ※~恭:つつしみ深く、軽はずみなことをしない人柄
  • ※~倹:派手、無駄がなく、質素・倹約な人柄
  • ※~譲:謙虚で、相手を立てる人柄

夫子(ふうし)の之(これ)を求むるや、其れ諸(こ)れ人の之を求むると異(こと)なるか。

もちろん先生も政治に関心がないわけではない、政治に関与する時は自分から求めるまたは求められるにかかわらず私利私欲のために行うつもりは毛頭ないのです

ただただ民衆を思い、国を思う意思からの行動です。

私の感想

孔先生にとって地位名誉・金品物品は全くもってどうでもいいのだと言わんばかりです(最低限の検品物品は必要かもしれませんが…)

地位名誉やありあまるばかりの金品物品よりも聖人が持つ《五徳》こそが「人を引きつけ・人に愛され・人に信頼され・笑顔あふれる生涯を送れる人間」となると言うことなのでしょう

そして《五徳》をもって接して、真剣に話をし理解しあえれば、相手が「王であろうと君主であろうと」もっと言えば「神であろうと」どんな人であろうと信頼を勝ち取り対等に付き合うことができると言うことです

◎第1章~第10節では「温・良・恭・倹・譲」の五徳を身につける大切さを私たちに伝えてくれています

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第1章~学而(がくじ)第11節

両親を想う大切さ

供養する大切さ

先祖を想う大切さ

父親がなくなっても家業や意思を継ぐ場合には自分のやりたいことをすぐにやるのではなく時間をおいてよく考え、事を勧めなさい

  • 子(し)曰く、父在(ちちいま)せば其(そ)の志を観(み)、父没(ちちぼっ)すれば其(そ)の行(おこない)を観(み)る。三年父の道を改(あら)たむること無きは、孝(こう)と謂(い)うべ

※父在とは… 父の存命中

※父没とは…父が亡くなること

私の解釈

子(し)曰く、父在(ちちいま)せば其(そ)の志を観(み)、父没(ちちぼっ)すれば其(そ)の行(おこない)を観(み)る。

先生が説いてくださった、父親が生きている間はよく親の言動や行ないを見聞きして、父親が亡くなった場合は親の生前の振る舞いを思い出しその姿を忘れずに生きていくことです

三年父の道を改(あら)たむること無きは、孝(こう)と謂(い)うべし

父親が亡くなってから3年の間(しばらくの服喪(ふくも)の間)は生前の父の行ってきたことを尊重し、やりたいことがあろうとも直ちに自分の思いのために変更し、事を行うものではない

父親が行ってきた事は理にかなっているからこそ長く続けて来くることができたであろうから、そのことをよく理解し、父の歩んだ道の想いを汲み取ってあげることも親孝行だと言えるのではないだろうか

※服喪(ふくも)とは…近親者が亡くなった場合に、一定の期間、死を悼(いた)み、身を慎むこと…「忌服(きふく)」とも言う

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第1章~学而(がくじ)第12節 

  • 有子(ゆうし)曰(いわ)く、礼(れい)の用(よう)は和(わ)を貴(たっと)しと為(な)す。先王(せんおう)の道(みち)も斯(これ)を美(び)と為(な)す。小(しょう)大(だい)之(これ)に由(よ)るも行(おこな)われざる所(ところ)有(あ)り。和(わ)を知(し)りて和(わ)するも、礼(れい)を以(もっ)て之(これ)を節(せっ)せざれば、亦(ま)た行(おこな)うべからざるなり。

※有子とは…孔子のお弟子さん。姓は有、名は若

※礼とは…社会生活や人間関係における決まり事に対する節度ある態度

※先王とは… 昔のすぐれた君主

私の解釈

有子(ゆうし)曰(いわ)く、礼(れい)の用(よう)は和(わ)を貴(たっと)しと為(な)す。

有子が言われた、催事や政(まつりごと)を行うに当たり決まりごとはもちろん大事であるが一人一人の意見・少数の意見もまた大切にしみんなが納得できるように努力することが大切です

先王(せんおう)の道(みち)も斯(これ)を美(び)と為(な)す。

古(いにしえ)の先導者たちもこのことを素晴らしいことだと認め率先して取り入れてきた

小(しょう)大(だい)之(これ)に由(よ)るも行(おこな)われざる所(ところ)有(あ)り。

しかし調和を保って行おうとしても全てがうまく行くわけではない、不平不満が必ず出てくる。

和(わ)を知(し)りて和(わ)するも、礼(れい)を以(もっ)て之(これ)を節(せっ)せざれば、亦(ま)た行(おこな)うべからざるなり。

協調性をどのように持っていくか・どのように維持するかを考えた時に礼節や秩序を持って全体を見ながらバランスよく事を進めることが大事なのではないでしょうか

私の感想

有子(ゆうし)先生が催事や政の際に多方面から色々な意見・要望が出されることに対して答えたものです

出される意見は全体のことを考え・皆の事を思い述べられる意見も多いとは思いますが…

やはり中には個人の利益や地域・仲間の利益を獲得するために最もらしき言葉巧みに話をされる擬人たちもいることでしょう

そのような中でも最終的には判断を下さなければならない状況にもなります

有子先生が言われたいことは物事を秩序を持って行う場合に妥協点をどのように考えるかということについての答えは…

最も多くの人が妥協できる全体的な利益のバランスの着地点と相互間の協調性を互いが理解し物事・政(まつりごと)を進めていくことが必要なのではと説いているのではないでしょうか

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第1章~学而(がくじ)第13節

  • 有子(ゆうし)曰く、信(しん)、義(ぎ)に近づけば、言(げん)復(ふ)むべきなり。恭(きょう)、礼に近ければ、恥辱(ちじょく)に遠(とお)ざかる也(なり)。因(よ)ること其(そ)の親(しん)を失わざれば、亦(ま)た宗(たっと)ぶべきなり

私の解釈

有子(ゆうし)曰く、信(しん)、義(ぎ)に近づけば、言(げん)復(ふ)むべきなり。

有子先生が言われた、約束を真剣に守るために誠実に実行していけば目標や計画もおのずと実現する事は可能だろう。

※有子 … 孔子のお弟子さん

※信 … 約束すること。約束を守ること

※義 … 道理

※復 … 実行する。履行する

恭(きょう)、礼に近ければ、恥辱(ちじょく)に遠ざかる也(なり)。

慎み深く礼儀を十分にわきまえているのであれば、人から軽く見られたり陰口を言われたりする事はないでしょう

※恭 … うやうやしくすること

因(よ)ること其(そ)の親(しん)を失わざれば、亦(ま)た宗(たっと)ぶべきなり。

人に頼る時に、信頼できる人物を間違わなければ、その人を尊敬し生涯にわたってお付き合いをしていくことになるでしょう

※因 … 頼りにすること

※亦…。。。もまた

※宗 … 尊ぶ

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第1章~学而(がくじ)第14節

  • 子(し)曰く、君子は食に飽(あ)くことを求とむる無(な)く、居(きょ)に安(やす)きを求(もと)むる無(な)し。事(こと)に敏(びん)にして言(げん)に慎(つつし)み、有道(ゆうどう)に就(つ)いて正(ただ)す。学(がく)を好(この)むと謂(い)うべきのみ。

私の解釈

子(し)曰く、君子は食に飽(あ)くことを求とむる無(な)く、居(きょ)に安(やす)きを求(もと)むる無(な)し。安(やす)きを求(もと)むる無(な)し。

先生は言われた、食欲をどこまでも求めるべきではない、住居もまたどこまでも豪華さを求めるべきではない

※君子 … ここでは学問や修養に志している人

※飽 … お腹いっぱい食べて食欲を満たすこと

事(こと)に敏(びん)にして言(げん)に慎(つつし)み、有道(ゆうどう)に就(つ)いて正(ただ)す。

仕事に励みことを敏速に進め、無駄口を叩かずに、人生経験豊富な人格が優れて人生のお手本となる師匠と呼べる人に奉公し教えをしっかりと身に付けることによって自分を正しい方向に持ってくことができるでしょう

※有道 … 誠実で明るく人格の優れた人

学(がく)を好(この)むと謂(い)うべきのみ。

そのようにできる人と言うものは学問を好きになり生きる喜びを探し当てることのできる人物です

私の感想

食欲・性欲・物欲・金欲…人間のとどまることのない欲望、これについて先生が思いを述べられたのではないでしょうか

論語を学んでいくとモノってそんなに必要なの?お金ってそんなに必要なの?何かが犠牲になっていることを考えると…ご飯ってそんなに食べなくていいんじゃないの?欲望のままに女を求めてそんなにセックスしたいの?…

そんなことをふと考えたりします…

生きていく中での本当の幸せとは何か…

私にもまだ答えは分かりません…

…ただ1つうっすらと見えてきたものがあります…

それは人の為に役に立ちたい…

地震・水害などの災害があった時に被害地・被害者の元に駆けつけて無償の支援・援助を惜しまない人たち…

もっと身近なことで言うと野良猫や野良犬を保護して世話をし食事を与え飼い主を探したり家族として迎え入れてくれる方を探すボランティアをしている方たち…

私も障害を持つまではボランティアとして町会の仕事をしていました

今は少しばかり体が不自由になったので無理せず安静にしています

それでもどんな小さなことでも良いから人々の役に立ちたいという思いはあります

このブログで記事を書いて発信していることもその一つです

第1章~学而(がくじ)第15節

孔子

※切 … 心に強く願うさま、ひたすら

※磋 … みがく、はげむ、つとめる

※琢 … 美しさを磨き出す、研ぎすます

※磨 … すりへらす

孔子と子貢の話の中で《切磋琢磨》することの大切さを解いています

  • 子貢(しこう)曰(いわ)く、貧(まず)しくして諂(へつら)うこと無く、富(と)みて驕(おご)ること無きは、何如(いかん)。子(し)曰(いわ)く、可(か)なり。未(いま)だ貧(まず)しくして楽(たの)しみ、富(と)みて礼(れい)を好(この)む者(もの)に若(し)かざるなり。子貢(しこう)曰(いわ)く、詩(し)に云(い)う、「切(せっ)するがごとく、磋(さ)するがごとく、琢(たく)するがごとく、磨(ま)するがごとく、たゆみなく道に励まん」と。其(そ)れ斯(これ)を之(こ)れ謂(い)うか。子(し)曰(いわ)く、賜(し)や、始(はじ)めて与(とも)に詩(し)を言うべきのみ。諸(これ)に往(おう)を告げて、来(らい)を知る者ものなり。

私の解釈

子貢(しこう)曰(いわ)く、貧(まず)しくして諂(へつら)うこと無く、富(と)みて驕(おご)ること無きは、何如(いかん)。

子貢さんが言われた、貧乏でも物乞いしたり人に情けを乞う事なく質素に暮らす人や、お金持ちでも驕(おご)り昂(たか)ぶることなく謙虚に生活する人たちのことを私はとても尊敬すべき立派な人たちだと考えますが先生はどのように思われますか?…

子貢 … 孔子より31歳年少のお弟子さん、姓は端木(たんぼく)、名は賜(し)。子貢は字(あざな)※字(あざな)とは

※諂 … 物乞い、卑屈になって憐(あわ)れみを乞う

※何如 … 伺いを立てる、「いかがでしょうか?いかがいたしましょうか?」、事実や状態を確認する言葉

子(し)曰(いわ)く、可(か)なり。

先生が答えてくれた、その思いももちろん!間違ってはいないがもっとポジティブに明るく考えた方が良い

※可… よろしい、正解

未(いま)だ貧(まず)しくして楽(たの)しみ、富(と)みて礼(れい)を好(この)む者(もの)に若(し)かざるなり。

貧しくあっても貧乏を貧乏とも思わずに楽しく暮らし、お金持ちであっても誰隔てなく礼儀を持って付き合う人達はさらに尊敬すべき人々と言えよう

※未。。。若…いまだに。。。及ばない

※人間の修養には、上には上があると言う事を孔子先生が諭しています

子貢(しこう)曰(いわ)く、詩(し)に云(い)う、「切(せっ)するがごとく、磋(さ)するがごとく、琢(たく)するがごとく、磨(ま)するがごとく、たゆみなく道に励まん」と。

子貢さんが言われた、詩経に、切(せっ)するがごとく、磋(さ)するがごとく、琢(たく)するがごとく、磨(ま)するがごとく、たゆみなく、道にはげまん。と、ありますが、

※切 … 心に強く願うさま、ひたすら

※磋 … みがく、はげむ、つとめる

※琢 … 美しさを磨き出す、研ぎすます

※磨 … すりへらす

切磋琢磨

※学問や人徳をよりいっそう磨き上げること。また、友人同士が互いに励まし合い競争し合って、共に向上すること。「切」は獣の骨や角などを切り刻むこと。「磋」は玉や角を磨く、「琢」は玉や石をのみで削って形を整える、「磨」は石をすり磨く意。「磋」は「瑳」とも書く。「三省堂~新明解四字熟語辞典」参照

其(そ)れ斯(これ)を之(こ)れ謂(い)うか。

この様なこと言われたのでしょうね」。

※「其れ斯を之れ謂うか」…「おそらくこう言うことなのですね」、「多分この様なことなのでしょうか」

子(し)曰(いわ)く、賜(し)や、始(はじ)めて与(とも)に詩(し)を言うべきのみ。

孔子先生がおっしゃった、「賜(し)(子貢の本名)よ、お前は本当に賢い、それでこそ詩の持つ味わい深い話をすることができるというものです

諸(これ)に往(おう)を告げて、来(らい)を知る者ものなり。

お前は話の内容や流れから、先のことまで予測して答えを導き出すことができる才能を持っているね。

子貢が先生に引用して話した詩経《切磋琢磨》

孔子先生が門下のお弟子さん達に教科書として使っていた詩経の「淇奥(きいく)第1節を引用して読み上げた詩句が…

  • 彼(か)の淇(き)の奥(くま)を瞻(み)れば
  • 緑の竹の猗猗(いい)として、有(げ)にもあざやけき君子は
  • 切(せっ)するが如(ごと)く磋(さ)するが如く琢(たく)するが如く磨(ま)するが如く

と言う詩経で意味は…

「淇水(きすい)の隅を見ると、緑の竹が色も濃く何ともツヤツヤしている。人も《切磋琢磨》して常日頃から自分を磨き上げることによって、この竹のように輝いている立派な人物になれるのではないでしょうか」

という意味です

孔子は聡明で賢い子貢がすぐに「磨きあげる」と言う意味の詩句を引き出して、孔子の言おうとすることを先に話された

そのことについても孔子は子貢に対して大したものだと言われています

第1章~学而(がくじ)第16節

  • 子曰(いわ)く、人の己(おのれ)を知らざるを患(うれ)えず、人を知らざるを患(うれ)うるなり。

私の解釈

子曰(いわ)く、人の己(おのれ)を知らざるを患(うれ)えず、人を知らざるを患(うれ)うるなり。

先生が解いた、人様に自分の学力や能力の良いところを評価されなくてもくよくよするな、それよりも周りをよく見て他人の能力・実力をよく知り日々、努力して勉強することです

私の感想

周りを見ずに自分が自分がといつも自分だけが不幸で困っているかのように思い考えている人は他人の努力・実力と言うものをよく観察し自分中心から周りを見ることが大切なのだということを改めて勉強させられます

まとめ

「論語から生き方を学ぶ」シリーズ②いかがでしたか?

2回目では論語の中でも特に知られている名言「温・良・恭・倹・譲」の五徳について勉強しました

この言葉を「社訓」に掲げている会社も多いのではないでしょうか

この機会に一人一人がしっかりと意味を頭に入れて、朝礼の時にでもお話し出来るような位に身につけておけるようになると良いですね

そしてもう一つの名言は四文字熟語で知られる《切磋琢磨》ですね

人生は一度しかありません、精一杯悔いのないように一生懸命に生きて行きたいものです

論語にはまだまだ人生の生き方を解いてくれる言葉がたくさんあります

生きることの喜びや学ぶことの楽しさ・大切さを私たちに伝えてくれています

このシリーズも今始まったばかりです

次回以降もまだまだ続きます

最後までお読みいただきありがとうございました

また次回の記事でお会いしましょう

参考文献

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