
わかりやすく解説!年金 Q & A「特別支給の老齢厚生年金ってなに?
特別支給の老齢厚生年金とは
特別支給の老齢厚生年金ってあなたは聞いたことがないですか?
年金をもらう時期の人は関心を寄せたほうがよいと思います
特別支給だからもらったら得をするような言葉に聞こえるのですが
実は…
昭和61年1986年の年金制度改悪により
それまで60歳からの支給であった老齢厚生年金が
65歳以降からの支給になってしまったためにできた制度/法律です
年金制度改悪により60歳から老齢厚生年金をもらえると思っていた多くの方達が対象から外れ5年も先延ばしされて65歳以降でなければ年金をもらえないということになってしまったのです
※私もその一人です
私が20代の若い頃に国が太鼓判を押して何度もいってたのは一生懸命働けば60歳になったら年金がもらえると言うことで毎月欠かさず真面目に年金を納付して40年間頑張って働いてきたら…
「申し訳ない!年金ちょっと足りなくて65歳からの支給になったから…ごめんね」
と言われて
「はい!わかりました」
と素直に言えるか!(๑`^´๑)۶
っていうことになりますよね
このことから
老齢厚生年金をいきなり5年も先延ばししたのは
あまりにも酷いということで
年金制度の是正を行うためにできた制度/法律が
《特別支給の老齢厚生年金》
なのです
特別支給の老齢厚生年金は
生年月日や性別によって
段階的に是正されて
以下のような受給条件と受給開始年齢となったのです
受給条件と受給開始年齢
- 男性の場合、昭和36年4月1日以前の生まれであること
- 女性の場合、昭和41年4月1日以前の生まれであること
- 老齢基礎年金の納付期間が10年(120月)以上あること
- 厚生年金保険等に1年以上加入していたこと
- 60歳以上であること
なお、在職中の方は報酬によって年金額が支給停止となる場合があります
詳しくは「60歳台前半(60歳から65歳未満)の在職老齢年金の計算方法」をご覧ください
「報酬比例部分」と「定額部分」
60歳から64歳まで受ける特別支給の老齢厚生年金は
定額部分と報酬比例部分からなっています
報酬比例部分とは
報酬比例部分とは収入に比例して年金額を上乗せするもので
わかりやすく言うと収入が多いほどそれに比例して年金も多くなるということです
計算方式は平均月収に
支給乗率という決められた指数を掛けて被保険者月数を掛けた数字になります少し難しいのですが…
このような計算方式で決められているということを
頭に入れておくだけでよいでしょう
<詳しく知りたい方は下のPDFの表をごらんください>
(1)「平均標準報酬月額×支給乗率(1000分の9.5から7.125まで)×平成15(2003)年3月までの被保険者期間の月数」
(2)「平均標準報酬額×(1000分の7.308から5.481まで)×平成15(2003)年4月以後の被保険者期間の月数」
(1)+(2)= 報酬比例部分
老齢厚生年金/障害厚生年金/遺族厚生年金の給付の場合も
報酬比例部分が年金額の計算の基礎となります
65歳以降の老齢厚生年金も同じ計算式です
支給乗率
支給乗率は報酬比例部分の金額を決定するための基本となる指数で
物価変動率や可処分所得などを考慮して決められています
<PDF表の見方>
*[>>]をクリックしてプレゼンテーションをクリックすると全画面表示になります
もっとわかりやすく言うと報酬比例部分は給料に比例するので給料が高い人は報酬比例部分の金額も高くなるということです
また物価変動に対しても年金額が変わるということです
老齢厚生年金と一部の遺族厚生年金の支給乗率は生年月日によって逓減され
昭和21(1946)年4月2日以降生まれの人から平成15(2003)年3月までの期間については
一律1000分の7.125
平成15(2003)年4月以後の期間については
一律1000分の5.481になりました
定額部分と違い、加入月数の上限はありません
定額部分とは
定額部分は「定額単価×加入月数」で計算されます
報酬比例部分が在職中の給料に比例しているのに対し
定額部分は加入月数に比例しています
定額単価は老齢基礎年金の満額を480月(40年)で割った額とほぼ同じ
定額単価は老齢基礎年金の保険料ひと月分に対応する年金額とほぼ同額
定額部分の満額と老齢基礎年金の満額もほぼ同額
65歳以降の老齢厚生年金は報酬比例部分となり
定額部分は老齢基礎年金に移行されます
定額単価は生年月日によって逓減され
昭和21(1946)年4月2日以降生まれの人から一律になります
定額部分の額の計算は480月(40年)
昭和21(1946年4月2日以降生まれの人)分で頭打ちになります
また、定額部分の支給開始年齢は
平成13(2001)年度から3年に1歳ずつ引き上げられています
- 平成13(2001)年度から平成15(2003)年度までは61歳
- 平成16(2004)年度から平成18(2006)年度までは62歳
- 平成19(2007)年度から平成21(2009)年度までは63歳
- 平成22(2010)年度から平成24(2012)年度までは64歳

【男性】昭和16年4月1日以前生まれ、【女性】昭和21年4月1日以前生まれは全額支給
【男性】昭和16年4月2日~昭和18年4月1日生まれ、【女性】昭和21年4月2日~昭和23年4月1日生まれは61歳からの支給

【男性】昭和18年4月2日~昭和20年4月1日生まれ、【女性】昭和23年4月2日~昭和25年4月1日生まれは62歳からの支給

【男性】昭和20年4月2日~昭和22年4月1日生まれ、【女性】昭和25年4月2日~昭和27年4月1日生まれは63歳からの支給

【男性】昭和22年4月2日~昭和24年4月1日生まれ、【女性】昭和27年4月2日~昭和29年4月1日生まれは64歳からの支給

平成25(2013)年度以降
【男性】昭和24年4月2日~昭和28年4月1日生まれ、【女性】昭和29年4月2日~昭和33年4月1日生まれの人は
定額部分は廃止され65歳から支給の老齢基礎年金部分に移行します


平成26(2013)年度以降は報酬比例部分も繰り下げ支給となります
【男性】昭和28年4月2日~昭和30年4月1日生まれ、【女性】昭和33年4月2日~昭和35年4月1日生まれは61歳からの支給

【男性】昭和30年4月2日~昭和32年4月1日生まれ、【女性】昭和35年4月2日~昭和37年4月1日生まれは62歳からの支給

【男性】昭和32年4月2日~昭和34年4月1日生まれ、【女性】昭和37年4月2日~昭和39年4月1日生まれは63歳からの支給

【男性】昭和34年4月2日~昭和36年4月1日生まれ、【女性】昭和39年4月2日~昭和41年4月1日生まれは64歳からの支給

【男性】昭和36年4月2日以降生まれ、【女性】昭和41年4月2日以降生まれは
報酬比例部分は廃止
され65歳以降の老齢厚生年金に移行します

特別支給の老齢厚生年金一覧
男女別年齢別〜支給年齢詳細
*[>>]をクリックしてプレゼンテーションをクリックすると全面になります
まとめ
特別支給の老齢厚生年金は
年金支給が60歳から65歳に改悪になったことにより
年金支給の不公平を是正するために作られた制度/法律であるということ
特別支給の老齢厚生年金を申請/受給できる方は
- 男性の場合、昭和36年4月1日以前の生まれであること
- 女性の場合、昭和41年4月1日以前の生まれであること
- 老齢基礎年金の納付期間が10年(120月)以上あること
- 厚生年金保険等に1年以上加入していたこと
- 60歳以上であること
そして個別支給の老齢厚生年金は定額部分と報酬比例部分の2段階になっている
ということを説明してきました
支給乗率などという難しい言葉も出てきましたがわかりやすく言うと収入に比例して年金も多くなるということと物価変動に影響されて支給されると言うことです
そして…
男性は昭和36年4月1日生まれまで
女性は昭和41年4月1日生まれまで
で特別支給の老齢厚生年金は支給停止となり
それ以降は65歳からの老齢厚生年金の支給になるということです
以上が特別支給の老齢厚生年金の説明となります
…
最後までご覧いただきありがとうございました
また次回の記事でお会いしましょう